甘~い富士山のおいしい食べ方【2月23日は、富士山の日】
普段、京都で仕事をし、オフの日は自宅のベランダで日本一の湖・琵琶湖を眺めている調味料研究家の松本葉子です。2月23日は「富士山の日」です。私が山梨を訪れ、間近で見る富士山の美しさに感動していると、地元の方から紹介されたのが「富士山羊羹」。いわく、「和菓子は京都が最高と思ってるだろうけど、山梨には日本一の富士があるからね。ま、富士山でも食べてよ」。こうして出会って以来、私がそのビジュアルと味のとりこになってしまった甘~い富士山をご紹介します。
季節ごとの富士山の風景をおいしく再現
富士山羊羹の製造元は、「金多”留満」(きんだるま)。富士河口湖町にある老舗和菓子店です。実は、富士山羊羹は、春夏秋冬それぞれに限定品が登場します。
桜の塩漬けと抹茶を使った春、甲州小梅を使った夏、二種類の柿を使った秋、どの羊羹も美しくておいしいので山梨を訪れた時はもちろんお土産に購入し、そうでなくてもお取り寄せして味わっています。
その中でも私の1番のお気に入りが「冬富士羊羹」です。華やかな和菓子は数あれど、厳冬の富士をモチーフにした日本画を思わせる端正な美しさは格別。包装からして風雅でしょう?
まずはギャップを楽しむのが正攻法?の食べ方
最初にこの羊羹をいただいた時、「富士山を食べて!」と言われても、「??」でした。だって目の前に持ってこられてもこんな感じで…。色合いも小豆色じゃないし。
開きやすいパッケージになっているのは、とても便利です。なのでその時も目の前で切ってくださったのです。
「うわー!富士山だぁ」。
食べ方というより食べさせ方かもしれませんが、このギャップがたまりませんっ。まずは「目で食べる」のが富士山羊羹です。
春=ピンク、夏=緑、秋=柿色なので、ある程度イメージがわくのですが、冬のこの黒はかなりインパクトがあります。
冬富士羊羹には、黒ごまと白ごまが使われていて、富士に降る雪を表しているのは白ごまです。ごまの香ばしさが羊羹にとてもよく合うのも驚きでした。
ちなみに、富士山羊羹のラインナップはこんな感じ。
これ以外に年末年始限定の「初日の出羊羹」、毎月22日に223本だけ限定販売される1本の中に四季の風情を組み込んだ「富士の錦」があります。
富士山羊羹の食べ方としては山梨特産の南部茶と味わうのがおすすめですが、この羊羹を教えてくれた人によれば「冬富士は甲州ワインに合う」とのこと。半信半疑で試してみると確かに胡麻羊羹はワインとの相性もなかなかです。
富士山羊羹の場合、羊羹自体が味のバランスを考え尽くされて作られているので、アレンジ等はせずシンプルに味わうのがおすすめです。
羊羹おいしくて食べ過ぎちゃった…ではコレを!
富士山羊羹はとにかく美しいので、切ってるうちについ食べ過ぎちゃいます。
そんな時にはこちらをどうぞ。
こちらも山梨の別の知人から「富士山を飲んでみてよ!」とすすめられたものです。
富士吉田市鐘山の地下1500mから採水されたミネラルウォーターです。が!これ硬度が620もあるんですよ。日本の水道水の硬度の平均が50~60といったところですから、この「富士山搾り水」は超硬水です。しかも100mlあたり21.3mgものカルシウムを含んでいます。
私も健康やダイエットを考えて硬水をよく飲みますが、硬度1000以上のものは飲みにくくて…でもこれならおいしく飲めます。
この水を教えてくれた知人は、「富士山の恵みを飲んでいる」と言っていましたが、こちらも「食べて」みることに。
水ゼリーを作ってみました!
といっても、ゼラチン5gを、80℃以上に温めた「富士山搾り水」50ccに溶かしてから、「富士山搾り水」300ccに加えて冷やすだけ。ノンシュガーで作るとカルシウムとコラーゲンがとれるダイエットフードになります。
この分量だと、とろとろのゼリーになりますが、写真はとろみがついてきたところを泡立て器で混ぜて細かな気泡をいれています。
富士山は眺めてよし。食べてよし。だった
富士山をモチーフにしたお菓子はたくさんありますが、「切って」「驚いて」「味わう」という食べ方の富士山羊羹はやはり特別。
山梨を訪れたら、あまり知られていない富士山の超硬水もあわせて、ぜひ富士山を食べてみてください。
<販売情報>
「富士山羊羹」
株式会社金多”留満
山梨県南都留郡富士河口湖町 船津 7407
電話0555-72-4666
「富士山搾り水」
製造:株式会社ベルマウント
販売:ホテル鐘山苑、中央観光株式会社
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