赤いオレンジをフレッシュジュースに!イタリア流朝食はビタミンたっぷりで風邪予防に最適
イタリア在住フードライター鈴木奈保子です。寒い日が続いていますが、みなさんお元気でお過ごしでしょうか? 風邪やインフルエンザが大流行するこの時季、イタリアの冬の代表的なフルーツ・オレンジは、ビタミンCがたっぷり入っているため、風邪の予防に最適です。朝ごはんにフレッシュオレンジジュースを取り入れる、イタリアの冬の習慣をご紹介します。
オレンジはイタリアの冬の風物詩
イタリアの冬のフルーツといえば、オレンジやミカン、レモンなどの柑橘類です。もとは中国原産のフルーツですが、7世紀ごろにアラブ人の商人によってイタリアへもたらされたところ、気候がピッタリ合っていたようで、今ではイタリアを代表するフルーツとして人気が定着しています。
筆者の住むローマには、街路樹としてオレンジの木が植えられていたり、オレンジ公園というオレンジの木がたくさん植えられた公園もあったりします。びっしりとなったオレンジ色の実が、冬の薄暗い陰鬱な景色に、華やかさを与えてくれます。
またこの時季、イタリアの市場やスーパーの果物売り場では、山のようにオレンジが積まれています。鮮やかな色彩が元気付けてくれるようです。
元気の秘訣は朝1杯のオレンジジュース
「朝の果物は金、昼は銀、夜は銅」というヨーロッパのことわざどおり、オレンジを食べるのに最適なのは朝です。特に、フレッシュジュースにするのがイタリア流。
エスプレッソコーヒーを飲むためにイタリア人がよく行くバルというコーヒー専門店でも、冬の間はオレンジが籠いっぱいに用意されていて、オレンジジュースの注文にもこたえてくれます。それほど、オレンジジュースはイタリア人にとってなくてはならない冬の定番です。
起きたばかりの胃に消化の負担をかけないようにと、もともとイタリアの朝食は、甘いパンと牛乳にフルーツがメインの簡単な食事。イタリアを旅行したことのある方だと、朝食のそっけなさに驚いたという人も多いかと思います。
フルーツは食物酵素がたっぷり含まれていて消化がよいうえに、ジュースにすればさらに消化吸収率がアップします。
オレンジはおいしいだけではなく、1個食べるとそれだけで1日に必要なビタミンCが摂れるほど栄養満点です。ビタミンCは体の免疫力を保つ働きがあるので、風邪やインフルエンザの予防に最適です。
まさにオレンジは冬にたくさん食べたいフルーツなのです。ビタミンCは熱と光に弱く壊れやすいので、オレンジジュースを絞ったら5分以内に飲むのがポイントですよ。
ビタミンCが2倍!シチリア産の真っ赤なオレンジ
普通のオレンジでも十分豊富に栄養が含まれていますが、特におすすめしたいのがシチリア産の真っ赤なオレンジです。最近は日本でも見かけるようになったので、ご存じの方も多いでしょう。
イタリア語ではアランチャ・ロッサと呼ばれる赤いオレンジは、真っ赤な実の色から日本ではブラッドオレンジと呼ばれるようです。
ジュースにするとトマトジュースかと見まごうほど真っ赤な色になるブラッドオレンジには、普通のオレンジの2倍もビタミンCが含まれているのです。
しかも、ブラッドオレンジは、普通のオレンジよりもさっぱりとした酸味がきいたフレッシュな味わいです。もちろん、オレンジ特有の甘酸っぱい香りも爽やかで、一日を元気に始められます。
鮮やかな色を見ているだけでも、心理的にも元気になれそうなのが嬉しいオレンジジュース。特に新鮮な真っ赤なオレンジが手に入ったら、朝のフレッシュジュースにして、元気に冬をお過ごしくださいね。
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