昆布巻きのパイオニアで、昨年に創業50周年を迎えた鮎家。18年は琵琶湖産小エビと滋賀県の特産品である赤コンニャクを使用した煮豆「赤こんにゃくえび豆」の育成に重点を置くとともに、昆布巻きの新たなユーザー層獲得と市場開拓を狙い、これまでにない斬新な商品開発にも力を注ぐ。

「赤こんにゃくえび豆」(税別600円)は滋賀県産大豆に琵琶湖産小エビ、赤コンニャク、近江牛、北海道産昆布を加えて炊き上げた煮豆で、昨年末に販売を開始。賞味期限は6ヵ月と長く、18年の新たな看板商品として中元期を中心に拡販を図っていく。

赤コンニャクは、この地に安土城を築いた織田信長が、派手好きが高じて赤く染めるように命じたといわれており、唐辛子ではなく三二酸化鉄によって赤色に着色されている滋賀県の名物品。

昆布巻きでは新市場獲得を視野に入れた商品開発に力を入れる。短くカットしてやわらかく炊き上げた昆布巻きを調味ゼリーで包んだ「昆布巻きジュレーナ(仮称)」は、カップ容器入りの個食対応品。具材、昆布ともにやわらかいため、病院食・介護食市場の開拓を狙う。まずは「あゆ巻き」「紅鮭」「たら子」の3種類を計画している。

インバウンド向けには、レトルトパウチ入りのハーフサイズの細巻きシリーズ5品(あゆ巻き、紅鮭、たら子、にしん、牛肉桜流)の東京限定バージョン「東京お昆布巻き」を商品化予定。

16年に立ち上げた「東京鮎家」ブランドで販売する。同品ではオリーブオイルを使った新たな昆布巻きの食べ方を提案。既存のハーフシリーズでもオリーブオイルを生かし、若い世代層の支持獲得につなげる。

同社は昨年、本社敷地内に小豆島産オリーブの苗木約300本を植樹し、自社でのオリーブ栽培をスタート。将来的には巻き物商品群に自社生産のオリーブオイルを活用させたい考えだ。

また、滋賀県鳥である「かいつぶり」が皇居や井の頭恩腸公園など東京都内で多く生息し、都民に愛されていることから、同鳥を模したまんじゅう「東京かいつぶり」を東京鮎家から販売予定。2020年に向け、「東京お昆布巻き」と合わせ、同社売上げの7割を占める関東エリアでのさらなる基盤強化を図っていく。

◇日本食糧新聞の2018年1月8日号の記事を転載しました。