こんにちは!日本酒学講師の大越智華子です。
お酒の業界に携わって30年。世界中のお酒たちと触れ合いそれぞれのお酒の魅力をお伝えしていますが、数ある世界のお酒のなかで最も心身に優れた効果があるお酒が日本にはふたつあるのです!
それは・・・日本酒と甘酒! 今回は美容効果の高い日本酒についてお話しします。

麹パワーがすごい!日本酒を飲んで素肌美人になろう!

いま日本酒がとても注目を浴びていますね!日本酒をワイングラスで楽しむ女性の姿も多く見かけるようになりました。この日本酒、ただ美味しいだけではありません!日本の伝統文化として二千年も前に育まれた日本酒は、お米とお水、そして「麹」を用いて発酵させるお酒です。

実はこの「麹」こそが、日本酒に優れた美容効果や健康効果をもたらしてくれるのです。蒸したお米に麹菌の種もやしを植え付けてできるのが「米麹」。この麹のチカラによって発酵過程で生みだされる代謝物質の「コウジ酸」がその威力を発揮します。

この「コウジ酸」には、シミのもととなるメラニン色素の働きを抑制する美白効果やお肌にハリとツヤを与える効果があるのです!

アミノ酸の効果で日本酒は優れた化粧水にもなります!

お米と麹から生まれた日本酒には約20種類ものアミノ酸が含まれています。これは世界のお酒のなかでも類を見ません。アミノ酸は皮膚の一番外側にある角質の潤いを保ち保湿力を高める重要な役割を果たし、もっちりとした潤いのある肌を作ってくれます。

また、アミノ酸には胃を丈夫にし、食欲を増進してくれる働きもあります。こんなに嬉しい効果がある日本酒。私は飲むだけでなく日本酒を化粧水代わりに使用しています。お風呂上りに日本酒(純米酒など添加物の入っていないもの)を手のひらにとってそのままお肌につけます。数分後にはツルツルのお肌になって保湿も抜群!

また日本酒風呂は全身も潤います!飲んでよし。お肌につけてよしの日本酒でアンチエイジングを!

温めて飲む日本酒はもっとも身体にやさしい飲み方です

貝原益軒の『養生訓』に「酒は夏月も温めるべし。冷飲は脾胃をやぶる。気を上せ、血液をへらす」とあるとおり、体温に近い温度帯でいただく日本酒は身体に負担をかけないとてもやさしい飲み方なのです。

お酒を温めて飲む飲み方は奈良時代がはじまりとされていますが、季節を問わず、熱すぎず冷たすぎない温燗の効用は人間の知恵と英知から生まれたものです。また、世界中のお酒のなかで「お酒を温めて飲む」という飲用方法がこれほど一般的なのは日本だけ!

コウジ酸効果、アミノ酸効果を合わせ温燗でいただくことで心身に相乗効果があることでしょう。

今夜はお肌も身体も喜ぶ日本酒のぬる燗で一杯いかがですか?