子どもは甘いものが大好き! しかし、お母さんからすれば、お菓子を食べている子どもの姿を見て、「肥満児になったらどうしよう」と心配されることもあるでしょう。
甘いものの食べすぎにはぜひ「豚肉」を食べさせてあげてください。豚肉には糖質を体のエネルギーに変える力をもっています。そこで、豚肉にまつわる栄養素の詳しい話とおすすめのレシピをご紹介します。

「糖質」は体のエネルギーになるが、とりすぎると脂肪につながる

最近は「糖質制限」という言葉が注目を集めているほど、「糖質」の存在を意識する人々が増えてきました。糖質は砂糖を代表として、果物やはちみつ、また白いご飯やパンにも含まれています。甘いものには糖質が含まれていると思っていれば間違いないでしょう。

糖質は、体のエネルギー源となる大事な栄養素です。また、脳や神経系の働きを促進させて、精神状態の安定も期待できます。タンパク質、脂質とあわせて「3大栄養素」と呼ばれるほど、糖質は人間の体にとって重要な栄養素なのです。

しかし、糖質が体内でエネルギーとして変換される量には限界があります。変換しきれなかった糖質はやがて脂肪に形を変えて、体内に残ってしまいます。体脂肪や内臓脂肪と呼ばれるものは、まさに糖質をとりすぎた結果といえるのです。

子どもの成長に糖質は欠かせません。しかし、糖質をとりすぎてしまうと、いわゆる「肥満児」になってしまう恐れがあります。健やかな成長を願う親御さんにしてみれば、我が子が肥満児になることは避けたいものですよね。

実は体内の糖質をより多く、スムーズにエネルギーに変換させる機能を備えた食べ物があります。それは「豚肉」です。なぜ豚肉が糖質のエネルギー変換をサポートするのか、紹介します。

豚肉のビタミンB1が糖質のエネルギー変換に貢献

糖質がエネルギーに変換されるためには、体内で糖質が細かく分解される必要があります。エネルギーに変わるための分解作業を、ビタミンB1がサポートするのです。糖質と一緒にビタミンB1も摂取することで、糖質が脂肪に変換されにくくなり、子どもの元気な体づくりにもつながります。

豚肉はビタミンB1の含有量がトップクラスです。肉類であるため、タンパク質も豊富のため、成長期の子どもの体に必要な栄養素がぎっしり詰まっています。

食べ盛りのお子さんは、さまざまな食材から栄養素をとって、成長を促したいものですよね。そこで、おすすめの豚肉レシピをご紹介いたします。

肉のうま味と栄養素たっぷりな豚汁

おすすめするレシピはずばり「豚汁」!! 豚肉だけでなく、栄養素が豊富な食材も一緒に食べられるので、ぜひトライしてみてください。作り方はとても簡単なので、忙しい親御さんにとっても嬉しいレシピです。

今回使用した材料は次のとおりです。

<材料(家族4人分+おかわりもできるくらい)>
・豚肉(薄切り) 400g
・さつまいも 1/2本
・しめじ 1束
・にんじん 1/2本
・だいこん 1/4本
・ほうれん草の茎 1束分
・豆腐 1丁
・味噌 大さじ6

具材に関しては、お好みで問題ありません。旬のものを楽しみたいと考えたので、さつまいもやしめじを使いたいと考えました。ほうれん草の茎を使ったのは、筆者がちょっと貧血気味だったので、彩りをかねながら貧血対策にと思ったからです。

作り方は、まず鍋で豚肉を炒めます。

ここでポイントを2つ。

・豚肉は脂身があるものがおすすめ
・炒めるときは豚肉から脂が出てくるまでしっかりと

炒めたときに出てくる豚肉の脂が、野菜全体に染みこみます。素材の味があるのに、豚のうま味を感じることができて、おかわりしたくなってしまうほど美味しくなりますよ。

豚肉を炒め終わったら、具材を入れて煮込みます。煮込む時は、2パターンあります。

・水を入れてだしの素などを入れる
・作っただし汁を入れる

手作りのだし汁の方は体にやさしく、まろやかな味わいになります。しかし、事前に作るのは手間がかかる……と敬遠する人もいるかもしれません。

そこで、おすすめのだし汁の作り方が「水だし」です。

作り方はとても簡単!

<材料>
・水 1リットル
・昆布 10g
・かつおぶし 50g
・塩 ひとつまみ
・砂糖 ひとつまみ

これらを入れて完成。冷蔵庫で5日間ほどもちます。

豚汁の作り方に戻り……具材が柔らかくなったら、味噌をときながら加えて、豚汁の出来上がりです。

普段ちょっと苦手と感じる食材は、豚の肉汁が包み込んでいるので食べやすいです。調味料はほとんど使わなくても、しっかり味がついているので、とても健康的な豚汁ですよ。

子どもはよく動き、よく食べる

子どもは底知れぬ体力があるので、どんどんエネルギーを使っていきます。甘いものが好きなのも、そういった理由からきているのかもしれません。毎日エネルギッシュに過ごせるように、子どもの糖質をコントロールする食事を意識してみるのも大事なことでしょうね。