元グラビアアイドルの倉岡生夏さん。主食にするほどチョコレート好きで、アイドルの頃は「チョコレート姫」と呼ばれていました。現在は、食の資格を10以上持つ料理の先生に華麗に転身。Webサイト「たべぷろ」でも、食のプロフェッショナルの1人として情報を発信しています。多くの勉強を重ねてたどり着いたという、「食」の楽しさについてうかがいました。

10以上の資格を取得 「食」を学ぶのは楽しい!

現在、BIO料理研究家として活動しています。料理教室も主宰していますが、企業の商品開発やレストランプロデュースなどがメーンですね。

最近は、玄米の発酵菌を使ったスイーツの開発や、グルテンフリーのドーナツ屋さんからチョコレートを使った商品の開発を依頼されました。青汁のメニュー開発も手掛けています。この秋は、玄米のレトルトおかゆ「おばあちゃんの玄米おかゆ」の自社発売にもこぎつけました。日本食糧新聞社のWebサイト「たべぷろ」でも、公式ライターとして発信しています。

ここに至るまでに、資格を10個以上取得しました。最近取得したのが和食アドバイザーですが、これはマナーから郷土料理まで、和食のすべてを学ぶもの。各県で試験があり、それぞれの土地の郷土料理について問われます。私は東京で受検しましたが、江戸東京野菜のことなどを学べて、とても楽しかったですね。

ほかにもローフードやマクロビオティックやファスティング、ナチュラルフードなど、いろいろなスタイルを勉強しました。それらを通して、いま私が最も納得できて提案しているのは、自分の生まれ育った場所や、いま生活している環境の食事が一番自分に合うという考えです。「地元の食材を使って料理をしましょう!」とメッセージを発信していますが、それを生かせるのは、やはり和食なのです。

「糖尿病の手前」に大ショック! マクロビの勉強を始めることに

結婚前にアイドルをしていた頃は、「チョコレート姫」というニックネームをいただいていたくらい、大好きなチョコレートばかり食べていました。毎日1kg以上、板チョコだと17枚くらい。朝食もチョコレート、夜もおかずとごはんの代わりにチョコレートでした。

それが話題になり、テレビでもチョコレートを食べる企画が多かったのですが、そんな生活が2~3年続いた頃かな。21歳の時に、これもテレビの企画で診察・検査してもらったら「糖尿病の少し手前ですよ」と言われ、大ショックを受けました。太らない体質で、アレルギーが肌に出ることもなかったので、自分でまったく気づいていなかったんです。

それでもチョコレートをやめられない。依存症ですよね。どうしたらいいか周囲に相談したところ、マクロビオティックのチョコレートを提案されました。メープルシロップなどを使ってつくるのですが、これがおいしくて!

これならいけると、まずマクロビの勉強を始めました。料理は子どもの頃から大好きで、母や祖母とキッチンに立っていましたから。

カボチャシチュー

出身地・青森の食事がしっくりきます にんにくとりんごは欠かせません!

「身土不二」という言葉があります。これは地元のものが自分の身体に一番合うという意味です。チョコレート中毒だった私が、いまは出身地・青森県の食材と郷土料理を中心にした食事を心掛けています。季節や旬も大切にしています。

青森の実家では無農薬野菜を栽培していて、祖母がいろいろな食材を東京にいる私の元に送ってくれます。先日は黄色い食用菊が届きました。青森ではこの季節に菊を食べるんですよ。

菊のおひたし

菊はビタミンが多く解毒作用もあり、腸のバランスを整えてくれます。おみそ汁に入れたり、おひたしにしたり、チジミに入れても。私は、シンプルにゆでてポン酢で食べるのが好きですね。それから、カボチャ。ホワイトシチューに入れたりします。オレンジがかった色がかわいくて好き。私は豆乳と白みそでつくるのですが、市販のルーでつくってもいいですよね。

青森といえばりんご。いろいろな料理に使えますが、おすすめを2つ。1つはりんごのマリネ。りんごをスライスして、白ワインビネガーとオリーブオイルでいただきます。おいしいですよ!

もう1つは、アイス代わりになるデザート。りんごを切って砂糖をまぶして煮るんです。やわらかくなったら、粗熱を取って冷凍します。子どもの頃のおやつでしたが、料理教室で紹介したら大人気のデザートになりました。

毎月2回、「たべぷろ」でおいしい料理を発信しています。こちらものぞいてみてくださいね!

<プロフィール>
株式会社KINABIO代表取締役。安心でおいしく健康な食事で、心と身体の幸せを体感してもらうことをめざし活動中。オーガニック料理教室、商品開発、レストランのコンサルタント、ケータリング事業などを手がける。ローフードマイスター、ファスティングインストラクター、ショコラアドバイザー、フードマイスター、ナチュラルフードコーディネーターなど多くの資格も持つ。

KINABIO 料理教室
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◇百菜元気新聞の2017年11月1日号の記事を転載しました。