2度の大型台風に見舞われた今年の日本ですが、皆様のお住まいの地域はいかがだったでしょうか? 被害にあわれていないことを、心より願っています。季節はまさに食欲の秋ですよね。オランダをはじめとするヨーロッパ諸国では、この秋から春先になる間の、月の名前にRが付く頃(September-March)に食べごろの食材があります。それが、ムール貝。

「Rの付く月」に食べるムール貝

ムール貝って、いったい何なの?? こう思われる方もいらっしゃるかもしれません。ムール貝は、イガイ科の貝。主にヨーロッパ諸国で食されます。見た目は黒く、ちょっとグロテスクかもしれません…。日本だと、カラス貝が似ていますよね。ムール貝(moule)はフランス語。オランダでは、モッセルン(mosselen)と言います。

野菜と白ワインで蒸していただきます

さて、このムール貝。オランダ人は一体どうやって食べるのでしょうか? 日本で貝を食べるなら、お味噌汁に入れたり、殻のまま焼いたり、はたまた身を取り出してあえ物やサラダにしたり…でしょうか?

オランダでは、一般的にムール貝を野菜と白ワインで蒸していただきます。ムール貝と言えば、これが定番。オランダの南の国ベルギーでも、同じ食べ方です。

では、一般家庭で食べられているムール貝のレシピをご紹介しますね。

<材料>
ムール貝 2kg
白ワイン 適量
ニンジン、セロリ、ネギ(ポロネギ) 各適量

<作り方>

  1. ムール貝を塩水につけ、一晩おいて砂を吐かせておく。
  2. ニンジン、ポロネギ、セロリを洗ってざく切りにする。
  3. スープ鍋に切った野菜と白ワインをそれぞれ適量入れ、野菜に火を通す。火が通ったらムール貝を投入する。かき混ぜて貝に火が通り、自然に口を開けたら完成です!

食べ方にもルールあり!

さて、美味しく蒸しあがったムール貝。食べ方はいたって簡単です。貝の身を取り出しながらお好みのソースをつけて頂くのですが、ここで一つ忘れてはならないルールが! それは、貝の身の取り方です。

一つ目は、フォークで身を取って食べるのですが、二つ目からは先ほど身を取りだしたムール貝の殻を使って身を取りだします。

この食べ方だと手が汚れますが、小さな子供たちは大喜び。この殻で、一緒に煮込んだ野菜も挟んで食べられます。残ったスープもリゾットにしたり、さらに野菜を加えてシーフードスープにしたりと、利用法は無限大にあります。機会があれば、ぜひお試しを!