台湾在住たべぷろ編集部員の矢萩奈々です。美味しいもの目白押しの台湾から、現地のユニークな食文化を発信したいと思います。
さて、11月11日はピーナッツの日だそうです。全国落花生協会によると、11月はおいしい新豆が出回る時期で、また、ピーナッツの殻の中には豆が2つ入っていて双子であることから、11が重なるこの日をピーナッツの日に制定したそうです。ここ台湾ではピーナッツをよく食べます。とても身近な食材で、そのまま食べるのはもちろんスイーツにお料理にと頻繁に登場します。今回は、そんな台湾のピーナッツの食べ方を紹介します。

ふんわり優しい甘さのピーナッツスープ(花生湯)

台湾では、ピーナッツを花生(ホアシェン)と言います。台湾デザートのお店に行くとよく見かける「花生湯」の文字。これは、ほんのり甘いピーナッツスープのことなんです。

カリカリのピーナッツしか知らなかった私は、台湾に来たばかりの頃、この慣れない食べ方を少し敬遠していたのですが、一度食べてみるとすっかりはまってしまいました。柔らかく煮込まれたピーナッツが香ばしく、優しい甘みがついたスープともよくあって素朴な癒し系デザートといった印象です。

写真は冷たい花生湯に豆花(お豆腐のような台湾伝統デザート)を入れたものですが、寒くなってくるとよく食べられるのが、温かい花生湯にもち粉で作る台湾版白玉団子(湯圓)を入れた物。体が温まる冬の人気デザートです。

台湾のスーパーでは、この花生湯の缶詰も売っていて、手軽に家庭でも楽しめる健康食です。また、甘く柔らかく煮たピーナッツは、かき氷や豆花のトッピングとしても大人気です!

甘いピーナッツ粉をたっぷりと

次にご紹介する食べ方は、日本でもよく食べるお餅です。ここ台湾でもよく食べられるお餅ですが、一見きな粉のように見えるこれ、実はピーナッツ粉なんです。日本のものよりも柔らかくふわふわのお餅に、たっぷりと甘いピーナッツ粉をかけて食べるのが台湾流。とっても香ばしくてついつい食べ過ぎてしまいます。

この甘いピーナッツ粉は台湾ではよく使われている食材なんです。お餅にまぶすという食べ方以外にも、例えば、台湾でも人気のおやつ大判焼きの具としても使われていたりします。

料理のアクセントにも大活躍

ここまでデザートばかり紹介してきましたが、このピーナッツ粉の使い方はまだまだあるんです。以前、ご紹介した台湾版ハンバーガー「割包」。肉まんの皮に甘辛く煮込んだ豚肉を挟んだ食べ物ですが、これにもピーナッツ粉が欠かせません。

最後に甘いピーナッツ粉とパクチーが加わることで、一気に台湾らしい味になるんです。えっ!?と思う驚きの組み合わせかもしれませんが、この不思議な味のバランスに慣れてくると、だんだん病みつきになっちゃいますよ。

台湾では、今回紹介した以外にもまだまだたくさんのユニークなピーナッツを使った食べ物があります。台湾の食べ物屋さんで「花生」という文字を見つけたら、是非試してみてください。日本とは違うユニークなピーナッツの食べ方に出会えますよ。

余談ですが、台湾のお土産というと台湾茶やパイナップルケーキなどが有名ですが、台湾産のピーナッツを使ったお菓子や濃厚なピーナッツバターもお勧めですよ。