青魚メニューを積極的に取り入れていますか? 青魚には、子どもの脳の働きをよくすると言われる栄養素『DHA』も多く含まれているので、ぜひ食べてもらいたい素材のひとつ。特にDHA含有量の多い「鯖(さば)」を使った、子どもに人気のメニューを聞いてきました!

和食の基本、“だし”にもこだわる

「よく食べ、よく寝て、よく遊ぶ」を保育方針に掲げる白幡フレール保育園(横浜市神奈川区)は、食育に力を入れています。エネルギー源となる「ごはん」は減農薬のコメを使用。味噌汁や煮物に使うだしは、長崎の漁師から仕入れた煮干しで丁寧にとった、風味豊かないりこだし。そんなおだしの効いた味噌汁はきっとおいしいでしょうね!

本日の献立は「ごはん」「味噌汁」「さばの竜田揚げ」「三色漬け」と和食の定番でしたが、同園ではこうしたメニュー構成が多いからか、和食好きの子どもが多いとか。

子どもが好きなサクサクの衣をつけて竜田揚げに

魚料理を子どもに、しかも“青魚”となれば、どことなく敷居の高さを感じてしまいがち。そこで、同園の管理栄養士 村田先生に伺いました。「サクサクの衣をつけて竜田揚げにすれば食べやすくなりますよ!」。園では骨除去済みのさばを使用していましたが、今はこうした魚も手に入りやすいので利用する価値アリです。(なお、0歳児はサバの代わりにカラスガレイを使用)。

サバを漬け込む調味料に少量のしょうが汁も加えてニオイ消しも。そして揚げる作業はオーブンレンジにおまかせ。油の摂取量も抑えられて食べやすい。(同園ではスチームコンベクションオーブン使用)


人参、キュウリ、大根を使った「三色漬け」は塩とごま油だけのシンプルな味付け。同園では果物以外の素材はすべて火を通して提供していますが、ご自宅では野菜を塩もみして浸透圧で柔らかくすれば、子どもたちも食べやすい!

とはいえ、加熱効果も期待したいですね。ピーマンなど苦味のある野菜は一度ゆでると苦味が弱まり、ほうれん草などえぐみが気になる場合は、塩ゆでした後に少し水にさらすと食べやすくなるのでおススメだそう。

4歳児クラスからは、小学校給食を見据えて“配膳係り”も導入。白衣を身につけた配膳係りさんは、先生が盛り付けたお皿を席で待つお友達に配っていました。

給食室の先生も教室を回ります。声をかけてあげることで、苦手な食材も食べられることがあるので、一緒に食事をすることはとても大切!

熱心な食育は子どもの心の健康に

低・無農薬の素材も取り入れ、さらに生産者との繋がりも大切にしている同園。安心・安全でおいしい食事が子どもたちの情緒安定にも寄与するという信念の元、西津園長先生が食育に注力されていました。

同園では味噌やコメ、梅干作りも実践。田植えから稲の刈り取り、そしてもみを手でむいて玄米にするまでの一連の流れを体験した子どもたち。自分たちの育てたコメで炊いた「玄米おにぎり」をおいしそうに頬張っていたとか。とても貴重な取り組みですね!

5月は「こどもの日」ということで行事食も用意。こいのぼりに見立てた魚料理は、毎年人気のメニューだそう。今年のこどもの日はコレで決まり!

 

こうすれば、さばも人気メニュー!ポイントは“しょうが汁”

「さばの竜田揚げ」
<材料(5人分)>
サバ   5切れ
A・・・・・・・・・・・・
醤油   大1/2(8.5g)
酒    小2/3(3.5g)
みりん  小1/2(3.5g)
砂糖   小1/3(0.85g)
しょうが汁小1/3(0.85g)
水    大1弱(14.5g)
・・・・・・・・・・・・
片栗粉

<作り方>
1.Aを合わせて、水分をふき取ったサバを漬け込む
2.①に片栗粉をまぶす
3.②の表面に油をつけて、200度に予熱したオーブンで8~10分焼く

★魚に少量の油をかけるだけ。油の吸収量を抑制できます
★もちろん、フライパンで焼いたり、油で揚げてもおいしく作れます!

 

「白ゴマクラッカー」
<約鉄板1枚分>
薄力粉  260g
白ごま  45g
砂糖   80g
塩    1.6g
油    40g

<作り方>
1.材料をすべて混ぜて30分~1時間冷蔵庫で寝かせる
2.鉄板にクッキングシートを敷いて、生地を3㎜くらいになるように薄く伸ばす。伸ばしたら作りたい大きさにピザカッターなどで切れ目を入れておく
3.180度に予熱したオーブンで20分焼く

 

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日々の献立を考えたり、せっかく作った料理を食べてくれないのは、ママたちが抱える悩みのひとつ。でも食のプロが使う“ちょっとしたコツ”を知れば、そんなストレスも改善されるかも!

子供たちの大好きなメニューを知っている保育園や施設の給食のプロに、家庭でもできるコツ、食べ方、食べさせ方をインタビュー。

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