キーコーヒーは、9月20日から22日に開催されたスペシャルティコーヒーの展示会「SCAJ2017」(日本スペシャルティコーヒー協会主催)に出展。コーヒーの味わいや特徴を視覚的に表現する「MATRIX(マトリックス)」や飲食店におけるコーヒーの品質維持やスタッフへの教育訓練に貢献する「クオリティコントロールシステム」の紹介、新たな泡立ちスタイルのアイスコーヒー「COLD CREMA」など、コーヒーを科学的に表現するコンテンツの展示を行い、コーヒーの新たな可能性や楽しみ方の提案を行った。

「マトリックス」ブースでは、同社開発研究所の分析機能を活用したコーヒーの香味を表現する「キャラクターアイコン」とSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)が推奨する「フレーバーホイール」の要素を融合させたコーヒーの表現方法を展示し、コーヒーを視覚で表現する方法に取り組んでいる。

例として、「苦み」の感じ方は人それぞれ異なるため、「苦み」という表現のゲージを設定、5段階評価を行いながら、その面積や色彩、形などを見ることで、そのコーヒーが持つ特徴や味わいを視覚的に判別することができるように取り組んでいく。

コーヒーを視覚的に表現する方法を説明する中野正崇部長

コーヒーを視覚的に表現する方法を説明する中野正崇部長中野正崇マーケティング本部市場戦略部長兼海外事業チームリーダーは「国や個人の違いによる味わいの表現や嗜好(しこう)の違いを可能な限り、共通認識できるように取り組んでいきたい。現在は営業ツールとしての利用がメーンだが、この『キャラクターアイコン』を見ることで、多くの人がコーヒーの味わいを視覚的に判断可能な段階を目指し、将来的には製品パッケージへの表記などに取り組んでいきたい」と語る。

また、「クオリティコントロールシステム」は、「なぞり機能」や「採点機能」のあるコーヒーの入れ方の教育アプリで、共同開発社のacaia社のデジタルスケール(計量器)の上でドリップすると、適切なドリップのタイミングや湯量がタブレットに表示されることで、誰でも簡単においしくコーヒーの入れ方を学ぶことができるというもので、教育訓練の簡潔化など飲食現場の課題解決にも貢献しようとするものだ。

加えて、きめ細かいクリーミーな泡立ちが特徴のアイスコーヒー「COLD CREMA」で使用するマシンとして国内独占販売権を有し10月から発売する「KEY Nitro Cold Brew Dispenser」も展示し、日本国内仕様に合わせた100V電源、省スペース、窒素タンク不要のコンパクトサイズで、業態を問わず、新たなコーヒーの楽しみ方として提案していく意向だ。

◇日本食糧新聞の2017年10月11日号の記事を転載しました。