本書は、食品工場で守らなくてはならない衛生管理・労働安全に関して「ノロウイルス対策」「危険予知トレーニング」など26のテーマを選び、ルールを守る理由や根拠を含めてイラストで説明した図解マニュアル。ススカビの「ナリアちゃん」というキャラクターがナビゲーターを務めており、楽しみながら学ぶことができる。

構成は1テーマ見開き2ページの読み切りで、朝礼やミーティングなどでも使いやすい。また、工場内にも持ち込めるようホチキスは不使用。さらに、読者だけの特典としてAR(拡張現実)機能が設けられており、誌面のARマーカーをスマートフォンでスキャンすると、ディスプレーに映し出された誌面上にテーマに沿った動画が表示される。

著者は、厚生労働省「HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き」を執筆し、国際食品微生物規格委員会(ICMSF)などの活動にも参加する食品衛生のプロフェッショナル。専門知識をイラストやアニメに翻訳して伝える活動を続けている。

食品の製造現場を支援する雑誌「月刊食品工場長」の連載記事を再構成した本書は、新人から管理者まで全ての食品工場スタッフに役立つ一冊となっている。内容の詳細は同誌の特設サイトで確認できる。

▽著者・イラスト=源竜弥▽発行=日本食糧新聞社▽定価=1000円(税別)▽体裁=A4変形サイズ、64ページ

◇日本食糧新聞の2017年10月6日号の記事を転載しました。