伊藤忠食品はCSR活動の一環として取り組む「商業高校フードグランプリ」が開催5年目を迎えたのを記念し、業界外へもPRを強化する。これまでのグランプリは自社展示会で行っていたが、今年度は8月24～26日にパシフィコ横浜で開催される「国際オーガニックEXPO2017」の会場内で実施。食品以外の企業関係者や一般消費者など約2万人が集まる場で、高校生に日頃の努力や成果を競う機会を用意し、節目の年のグランプリを大きく盛り上げたい考えだ。

「商業高校フードグランプリ」は伊藤忠食品が本業のノウハウを生かして、商業高校の商品開発を支援する取組み。「食に関わる若い人材育成」「地域食文化の活性化」をテーマに、流通プロの視点に基づく実践的な教育の場を提供するのが目的だ。

主な取組みとして、全国の商業高校生が授業や部活動などで開発した商品を競うフードグランプリを年1回開催するほか、優秀校にはマーケティング出張授業や物流センター見学会、自社展示会への出展機会などを提供。13年にグランプリの第1回大会を開催して以降、幅広いメニューで商業高校の教育をサポートしてきた。

5年目を迎えた今年度グランプリの開催の場となる「国際オーガニックEXPO2017」は、国内のオーガニック食品や衣類、H＆B製品、インテリア用品など多種多様なカテゴリーが出展。食品関係の小売バイヤーが主体となる伊藤忠食品の展示会とは異なり、有機に関わる消費財全般の流通業やメーカー、官公庁関係者などが多数来場し、最終日には一般消費者にも会場を開放する。

全国6ブロックの予選審査を通過したグランプリ出場校は24～25日に出展ブースで試食を含む商品PRへ努め、26日の午後1時30分から優勝を決める審査を開始。共催の一般社団法人オーガニックヴィレッジジャパンの服部幸應会長（服部学園理事長・服部栄養専門学校校長）や特別協賛会社の大塚食品、キユーピー担当者ほか、伊藤忠食品の高垣晴雄社長などが審査員を務め、商品完成度やプレゼン内容などの総合的な評価で今年度グランプリを決定する。

出場校と出展商品

〈北海道・東北ブロック代表〉北海道函館商業高等学校「The Butter Chicken Curry」▽キャッチフレーズ=「部活でヘトヘトだった僕を母の“おかえり”より先に、カレーの香りが出迎えた。トマトの酸味とバターが香るゴロッとチキンの本格カレー」

〈関東・甲信越ブロック代表〉山梨県立ひばりが丘高等学校「吉田のうどんだしMAX」▽キャッチフレーズ=「吉田のうどんマニアのためのつゆ」

〈東海・北陸ブロック代表〉三重県立水産高等学校「カツオのキーマカレー」▽キャッチフレーズ=「水産高校生発案、缶詰マスターもうならせたスパイスたっぷりのカツオキーマカレー」

〈関西ブロック代表〉堺市立堺高等学校「べっぴんさん甘酒ノンオイルドレッシング」▽キャッチフレーズ=「ええドレッシングやさかい」

〈中国・四国ブロック代表〉高知県立安芸桜ケ丘高等学校「なすのプリン」▽キャッチフレーズ=「高校生発信にゅーべじたぶるすいーつ」

〈九州・沖縄ブロック代表〉福岡県立小倉商業高等学校「恋するドレッシング　koidore」▽キャッチフレーズ=「恋をしてみませんか？」

◇日本食糧新聞の2017年8月16日号の記事を転載しました。