そば店では、とろろをかけたり別添えで提供するスタイルがあるが、弾力ある中華麺だからできる手法でとろろを取り入れているのが、大阪の鴨つけ麺専門店「鴨ふじ」だ。同店の人気メニュー「とろろ鴨つけ麺」は、麺にとろろをコーティングして提供する独特のスタイル。一見泡立っているようにも見えるふんわり感で、上にかけられた黒コショウとも相まって「カルボナーラのよう」と驚く客も多いとか。見た目の楽しさと共にボリューム感もあり、客の7割が頼む看板商品となっている。

「開店当初はオーソドックスな鴨つけ麺でスタートしたが、オープンから1年ほど後にメニューを増やそうと考案した」と、山口哲児店主。つけ麺のバリエーションがないかと模索中に長芋をかけてみたところ、そのおいしさと麺との相性のよさを実感。「かけるのではなく、混ぜよう」と発案したという。

調理では、ゆで上げた自家製の中太ちぢれ麺にとろろを加えてしっかりとかき混ぜる。空気が入ることでふわっとした仕上がりになり、その印象を損なわないように高さをつけて盛り付けるのがポイントだ。 また、味のアクセントとしていい仕事をするのが、最後にかける黒コショウ。“追いコショウ”もOKで、麺にマッチして飽きずに楽しめるのも魅力である。

●店舗情報
「鴨ふじ」
所在地=大阪市北区天神橋3-11-9

◇外食レストラン新聞の2022年6月6日号の記事を転載しました。