お弁当作りで、大きなポイントを占めるのが盛りつけです。「料理は上手に作れたのに、おいしそうに盛りつけられなくてガッカリ」という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
日本食糧新聞社からこのほど、日食外食レストラン新聞別冊「弁当惣菜実売調査 盛りつけのヒント」という本が発売されました。月1回発行されている「日食外食レストラン新聞」が独自に選定した、555品ものお弁当・お惣菜などが収録されています。
プロの厳しいチェックが光る「弁当惣菜実売調査 盛りつけのヒント」に掲載されたお弁当・お惣菜の中から、今回はたべぷろ編集部が「オシャレ」さと「ユニーク」さに限って着目しセレクトした“目も舌も堪能! 素敵な食べ方ができそうな盛りつけ10選”をお届けします!

まるで芸術品!エディブルフラワーを使った“オシャレ巻き寿司”

「盛りつけのヒント」には、日食外食レストラン新聞が2014年1月から16年12月までに取材した約2000店舗、購入・試食した約1500品からセレクトされた「弁当」「丼・重」「寿司」「カレー&オムライス」「おにぎり」「麺類」「惣菜」「サラダ」が掲載されています。「ユニークな盛りつけ法」のほか、「思わず買ってしまいそうなネーミング」-などの観点で鋭いチェックが入っていて、各ポイントとも最高が五つ星の5段階評価されています。

まず、たべぷろ編集部の目に留まったのが「寿司」部門の「フラワーロール(シュリンプサラダ)」「フラワーロール(サーモンサラダ)」「フラワーロール(鮪アボカド)」(Sushi Avenue K’s/東京都新宿区、各432円)です。まるで押し花を使った芸術作品のような外観に、「これって、本当に食べ物!?」と叫んでしまうこと間違いなし。「オシャレ」に燦然と輝く五つ星にも大納得です。

この花は「インスタ映えする」と最近人気急上昇中の「エディブルフラワー(食用花)」で、もちろん食べられます。サラダにトッピング-というのはよく見掛けますが、この使い方は斬新ですよね。解説によると、「食用花(エディブルフラワー)がテイクアウト商品に使われている例は、こちらが初見」とか。巻き寿司全体を包む透明シートが花の変色も防いでくれるそうですよ。

お弁当箱に咲き誇る、ふぐとローストビーフの大輪の花!

ふぐとローストビーフを一緒に楽しめる「ふぐとローストビーフの華ちらし」

続いても「寿司」部門からご紹介いたしましょう。29日の「肉の日」前後の限定商品という「ふぐとローストビーフの華ちらし」(知床鮨/東京都千代田区、1890円)は、山口県産マフグと、かの名店「ポール・ボキューズ」から仕入れたローストビーフが二輪の花のように盛りつけられた、豪華かつ美しいお弁当です。咲き誇るフグとローストビーフの花の周りを彩るのは、エビ、イクラ、ウニ、マグロ、とびっこの海産物と黄色の卵焼き。どこから箸をつければいいのか悩んでしまいそう。

一見ボリューム満点、でもカロリー抑えめなスタイリッシュお弁当

ボリュームとヘルシーさを兼ね備えた、「まんぷく鶏そぼろ弁当」

「弁当」部門から見事「オシャレ」五つ星に輝いたのが、「まんぷく鶏そぼろ弁当」(まつおか/大阪市中央区、945円)。「スタイリッシュな細長2段容器の見栄えが抜群」と絶賛されていて、細長お弁当箱を愛用している方はすぐ参考にできそうです。一見ボリューム満点に見えますが、ハンバーグは豆腐製、ほかのおかずもすべて野菜と、実は低カロリーなんですよ。唯一の肉がご飯の上のそぼろですが、これもカロリー抑えめな鶏肉。ダイエッターにうれしいボリューム&ヘルシーさですよね。

のり弁のイメージを覆す?色鮮やかなおしゃれビジュアル

名前通り、おしゃれでオトナっぽいビジュアルがポイントの「おとなの海苔弁」

同じく「弁当」部門からは、「おとなの海苔弁」(えん/川崎市中原区、972円)もランクインです。「オトナを満足させるビジュアルと内容」と評価されているだけあって、「なんとなく地味(ごめんなさい!)」な海苔弁のイメージを覆す盛りつけが印象的。ご飯の上に敷いた海苔には、「トラウトサーモン照り焼き」「竹輪の磯部揚げ」などが所狭しと盛りつけられています。海苔弁なら厚焼き卵になりそうですが、あえて味付けゆで卵半分にしている点がインパクト大。「カボチャのキンピラ」も普通なら細切りですが、迫力満点の大きめスライスで攻めていますよね。

人気イタリアンのオーナーシェフ監修、食材へのこだわりが満載!

彩り野菜のバランスが素敵な「リストランテホンダ タリアータ弁当」

「弁当」部門ラストを飾るのが、「リストランテホンダ タリアータ弁当」(新宿伊勢丹/東京都新宿区、1250円)。正式名称は「リストランテホンダ 牛肉のタリアータ 彩り野菜と黒にんにく添え 十穀米ごはん」です。監修するのは東京・青山にある人気イタリアンのオーナーシェフで、食材にこだわる、大切にすることで有名なのだとか。そのこだわりが、「パウチされたベビーリーフ」に凝縮されているそうですよ。

天然マグロであえてステーキ!専門仲卸店の“勝負”弁当

「天然鮪ステーキ丼」のマグロステーキは、少し甘いステーキソースとシンプル塩コショウの2種類

「丼・重」部門からは、まず「天然鮪ステーキ丼」(つきじ鈴富/東京都千代田区、1080円)にご登場いただきましょう。本格的な江戸前寿司店も展開するマグロ専門仲卸「鈴富」の店舗が販売しています。天然マグロというとお刺身を思い浮かべがちですが、こちらはあえてステーキで勝負しているのがポイントです。ステーキに適した天然マグロの部位を使っているそうで、専門店ならではのこだわりも感じさせます。

ブランド鶏「大山鶏」の油淋鶏と珍しい韓国野菜がコラボ!

ビタミンカラーの野菜たちが食欲をそそる「大山鶏の油淋鶏丼」

続く「丼・重」部門はお肉から。「大山鶏の油淋鶏丼」(銀座アスター/東京都千代田区、1080円)は、ブランド鶏「大山鶏」の油淋鶏をビタミンカラーの野菜が彩る、食欲そそる一品です。油淋鶏のタレには赤パプリカとニンニクの芽を、周りの野菜にはキャベツに赤玉ねぎ、そして珍しい韓国カボチャが使われています。ズッキーニのような見た目の韓国カボチャですが、ズッキーニよりも癖がなく、ほんのり甘いそうですよ。

オムレツのトロトロ半熟加減を絶妙アピール!

半分切り開いたオムレツがポイントの「半熟たまごのオムライス」

「カレー&オムライス」部門からは、2店のオムライスをご紹介しましょう。インスタグラムでも人気のオムライス弁当ですが、「半熟たまごのオムライス」(リトルシェフ/東京都豊島区、699円)は「タンポポオムライス」のアレンジ版。伊丹十三監督の映画「タンポポ」に登場した「タンポポオムライス」はオムライスがそのまま載っていますが、こちらはオムレツの半分を切り開いてトロトロ中身を見せたオムレツと具沢山トマトソースが食欲をそそります。半熟加減の絶妙アピールぶりがニクイですね。

オムライスの既成概念を打ち砕く?ピンクと白の外観は衝撃!

これがオムライス?と驚くこと間違いなしの「明太子のオムライス」「ゴルゴンゾーラ&ハニーホワイトオムライス」

次もオムライスなのですが、同じオムライスとは思えません。外観がピンクと白なんです! 「明太子のオムライス」「ゴルゴンゾーラ&ハニーホワイトオムライス」(BittercolicDelica duca/東京都渋谷区、明太子864円、ゴルゴンゾーラ&ハニーホワイト972円)のオムレツ部分は卵の卵白を使用。明太子でオムレツをピンク色にした「明太子」はご飯も明太子入りご飯、真っ白オムライスの「ゴルゴンゾーラ&ハニーホワイト」は玉ねぎとチーズ入りご飯が入っています。おうちのお弁当でも真似してみたくなりますよね。

女性心理を揺さぶる?気遣い小ぶりサイズの「牛巻きおむすび」

オセロゲームのような盛りつけが楽しい「牛巻きおむすび弁当」

ラストを飾るのは、「おにぎり」部門の「牛巻きおむすび弁当」(KINOKUNIYA entree グランスタダイニング店/東京都千代田区、1234円)です。大ぶりサイズが多い肉巻きおにぎりですが、これは1、2口サイズなのがポイント。若干世間体が気になる“肉食女性”にも、うれしい気配りですよね。牛肉が覆うタイプとお肉から出たご飯部分にチーズ、柚子胡椒マヨネーズなどをトッピングしたタイプがあり、「オセロのような並べ方」をしているのも楽しいですね。

どれもおいしそうなお弁当ばかりでしたよね。皆さんのお弁当作りの参考になりそうな物はありましたか? ぜひチャレンジしてみてくださいね!

惣菜弁当実売調査-盛りつけのヒント (外食新メニュー実用百科集) 日食外食レストラン編集部

※書籍、Webで紹介した商品・店舗は、現在販売終了、屋号変更、閉店している場合もあります。ご理解のうえ、ご参考いただきますようお願いいたします。