ひな祭りにハマグリを食べる理由は?知っておきたい行事食の意味
BIO料理研究家の倉岡生夏です。まだ寒い日が続きますが春の訪れを感じますね。そんな季節を感じる行事食も、最近では写真映えやインスタ映えが重視されることが多いと思います。三月の行事食、ひな祭りはどのような意味が込められているでしょうか。
ひな祭りの行事食、由来や意味は?
行事食とは季節ごとの伝統行事やお祝いの日に食べる特別な料理のことを言います。旬の食材を取り入れたものが多く、季節の風物詩の1つにもなります。行事食には家族の幸せや健康を願う意味が込められています。
もうすぐ3月3日「桃の節供」ですね。ひな人形を飾り、女の子の健やかな成長を願う「ひな祭り」としてみなさんも馴染みがあるとおもいます。
ひな祭りに何を食べますか?作りますか?といったときになんとなく食べるものは浮かびますが、どういう意味が込められているかまでは知らなかったりしますよね。
ひし餅
緑、白、桃色と春らしい3色が重なったひし形のお餅です。色にも意味がこめられています。
桃色(赤):くちなしの実には解毒作用があるといわれています。赤は魔よけの色。
白:菱の実には血圧を下げる効果が期待できるといわれています。子孫繁栄、長寿、純潔。
緑:よもぎには厄除けという意味がこめられています。健やかな成長。
ひなあられ
昔は、雛人形に春の景色を見せてあげる「ひなの国見せ」という風習があり、ごちそうと共に「ひなあられ」持って出かけたといわれています。地域によっても味が違いますね。
ちらし寿司
ちらし寿司は、料理そのものではなく、使われている食材にそれぞれ意味があります。
海老:腰が曲がるまで長生きしますように
れんこん:穴があいていることから将来の見通しがいい
豆:健康で、まめに働き、まめに生きる
はまぐりのお吸い物
ひな祭りの行事食に欠かせないのがはまぐりなどの二枚貝 です。昔から「お姫様」を意味していました。中でも「はまぐり」は、二枚対になっている貝殻でなければピッタリと合いません。そのことから貞操の象徴とされています。
椀に盛りつけるときには、開いた貝殻の両方に貝の身をのせます。1つの貝に2つ分の身がのることになり、将来の幸せを祈っていただきましょうという意味。仲の良い夫婦を表し、一生一人の人と連れ添うようにという願いが込められています。
私は特にこのはまぐりがひな祭りの行事食と使われる意味が素敵だなと感じました。
つないでいきたい日本伝統の教え
最近、料理を作るときにカロリーや見栄えを気にすることが多いですが、昔から伝わる日本伝統の教えは改めて良いものなので代々繋げていけたらと思いました。
由来や意味を改めて知って頂いてから現代のアレンジをしたら、さらに進化した行事食になりそうですよね。
一品でもよいので是非、ひな祭りの行事食をとりいれてみてください。
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