鹿児島県鹿児島市出身のたべぷろ編集部員・横路あるくです。鹿児島県には鶏を使った郷土料理がたくさんあります。鶏を生で食べる「地鶏の刺身」や、細かく切った鶏とスープで食べる「鶏飯」など。これらの料理は鹿児島県を訪れなくても、知っている人が多いかもしれませんね。
けれど、鹿児島県にはこのほかにも鶏を使った料理があるんです。今回は「さつま汁」を紹介します。

お家にある材料を使ってさつま汁を作ろう

「さつま汁」はザックリ言うと「鶏を使った具沢山のお味噌汁」を指します。その昔、鶏同士を戦わせ、負けたほうの鶏を煮て食べたことが始まりなんだとか。鶏と味噌があれば出来上がってしまう、さつま汁の作り方は至ってシンプルです。

さつま汁に使用する鶏肉に、今回は鶏モモ肉をセレクトしました。ゴロゴロ感を楽しみたいので、心持ち大きめに切っていきます。

さつま汁の材料として鶏肉のほか、油揚げ、深ネギ、ごぼう、さつまいも、にんじん、里芋を用意。今回は根菜類が多くなってしまいましたが、なかなかの具の多さではないでしょうか。

<作り方>

  1. 鍋に油をひいて鶏を蒸し焼きにしつつ、そのあいだに根菜類を切ります。
  2. 根菜類をすべて切り終えたら、下準備していた椎茸出汁と根菜を加え煮ていきます。
  3. すべての材料に火が通ったら、味噌を加え味を整えてさつま汁の完成です。

そのままをいただきたい、さつま汁

出来上がったさつま汁からはとても良い香りがし、もちろん味もバッチリ。干し椎茸の出汁と野菜から出たお出汁が相まって、とても美味しいです。ゴロリとした鶏肉はもちろん、ホクホクの里芋やさつまいもがたまりません。「食べるお味噌汁」ということもあり、汁ものだけに集中してしまうほどです。

あたたかい「さつま汁」と一緒に食べたくなるのはやはり、ホカホカのごはんでしょうか。お漬物やちょっとした小鉢モノがあればシンプルな夜ご飯としてじゅうぶんです。

さつま汁にはお好みで、小口ネギや七味を加えても良いでしょう。調理の際にショウガや黒砂糖を加えるご家庭もあるそうですよ。ショウガには体を温める作用がありますから寒い冬にピッタリですし、黒砂糖を加える食べ方は甘めの食文化がある鹿児島県らしいといえますね。

まとめ

鹿児島県の郷土料理「さつま汁」を紹介致しました。さつま汁は材料が多いので少し面倒くさく感じるかもしれませんが、具材を切ったあとはただ火を通せば良いだけなのでとてもラクチンです。

この冬は、具沢山の鹿児島県の郷土料理「さつま汁」で温まってみてはいかがでしょうか。