小善本店は「名探偵コナン」を起用した「名探偵コナン おにぎりのり」と「のりあーと 名探偵コナン」=写真=を3月から発売している。同社はこれまでも「のりあーと」で複数のキャラクター商品を発売してきたが、「名探偵コナン」を起用するのは初めて。子どもから社会人女性まで幅広い年代に人気のあるキャラクターを起用することで、海苔の支持層の若返りを目指す。

名探偵コナンは、1994年から小学館「週刊少年サンデー」で漫画の連載を開始。魅力あふれるキャラクターやストーリーで幅広い年齢層から支持されている。4月には劇場版が公開され、「弁当需要など購買意欲が高まれば」(小林智則商品開発本部長)と展開を期待している。

名探偵コナン おにぎりのり

「名探偵コナン おにぎりのり」はコンビニタイプのフィルム海苔で、フィルムを巻くと家庭で簡単にコンビニ風のおにぎりが出来上がる。パッケージには主人公の江戸川コナンのデザイン、フィルムには登場キャラクターがプリントされている。フィルムを留めるシールにもこだわり、キャラクターデザインのシールを8種類展開し、おにぎりの具材を手書きで記入できる。

海苔は国産の有明海産を使用。手でじかに握らない非接触の包装形態となる。おにぎりは外出時にコンビニエンスストアで購入されるケースが圧倒的に多いが、コロナ禍で外出機会が減る中、家庭での軽食需要や弁当需要の広がりに期待する。

おにぎりフィルムについて同社はこれまで、業務用のほか一部スーパーで販売していたが、全国での発売は今回が初めてとなる。2月開催のスーパーマーケット・トレードショーではバイヤーからも注目され、早速商談や見積もりの依頼があるという。

のりあーと 名探偵コナン

「のりあーと 名探偵コナン」は、名探偵コナンのキャラクター13種類を板海苔1枚にデザインした。「これまで発売したキャラクターと比べてデザインが細かく苦労した」(小林本部長)と言うが、同社独自のレーザー技術によって見事に再現している。

「のりあーと」は2013年の発売以来、すみっコぐらし、スヌーピー、リラックマ、ウルトラセブンなど、50種類以上のキャラクターを取り上げてきた。チャンスロスを防ぐためにも「売れ筋だけでなく、何かあった時にどのキャラクターの商品でも出せるよう、常にある程度の在庫を持つようにしている」(同本部長)という。

◇日本食糧新聞の2022年3月9日号の記事を転載しました。