こんにちは。台湾在住たべぷろ編集部員の矢萩奈々です。台湾生活2年目に突入ですが、いまだに台湾の食文化には驚かされる毎日です。さて、7月20日はハンバーガーの日ということで、ご当地・台湾式ハンバーガーをご紹介したいと思います。

中華まんの皮に豚バラ肉を挟んで食べます

台湾で「割包(グァバオ)」と呼ばれるこの食べ物、普通のハンバーガーと何が違うのかといえば、バンズパンではなく中華まんの皮を使って、その間に甘辛く煮込んだ豚バラ肉を挟んで食べるものなんです。

皮は、二つ折りのお財布のような形をしていて、蒸してあるのでしっとりふかふかな食感。その皮の間に、じっくりトロトロに煮込まれた豚の角煮と甘いピーナッツ粉、高菜または酢漬けの白菜、そして台湾でもよく食べるパクチーを挟めば割包の完成。

トロリとした甘辛豚肉と香ばしいピーナッツの香り、高菜のアクセントと爽やかなパクチーの味が複雑に絡み合って、まさに新しい味の発見です。

台湾人は自分好みにカスタマイズするのが大好き

それでは、私も注文してみます。割包がユニークなのは、自分好みのお肉の部位が選べちゃうことです。台湾人は、自分好みにカスタマイズするのが大好き。お店の人も、そんな細かな注文に嫌な顔せず応えてくれます。

「脂身の少ない肉」「脂身の多い肉」「両方ミックス」、お店によっては更に細かくチョイスできることもありますので、その日の気分や好みによって選べるんです。パクチーだって、苦手な人は省いてもらえますよ。

今回は、ミックスを選んでみます。写真のようにビニール袋に入れて出されるので、両手でギュッと挟んで、冷めないうちにアツアツを頬張るのがポイントです。ハンバーガーと同じで確かにちょっと食べにくいのですが、ソースが口の周りに付こうと、ピーナッツ粉がぽろぽろ落ちようと、細かいことは気にせずに台湾人のように豪快に食べましょう。

割包の相棒は薬膳スープ

そして、割包のお供に食べるのが「四神湯」というスープ。なんとも神々しい不思議な名前ですね…。この謎のスープの正体は、ベースは薬膳スープ、そこに具として豚の腸とハト麦などが入ったものなんです。

このいかにも体によさそうな四神湯と割包を一緒に食べるのが地元っ子スタイル。このスープ、想像以上にさっぱりとして、臭みもありません。こってりした割包との相性はバッチリです。

変わり種の割包もあり

割包の具は豚肉を挟んだものが一般的ですが、お店によっては野菜を挟んだベジタリアン対応のものや、チキン、エビなど様々なバリエーションがあります。皮も、普通は真っ白なタイプですが、全粒粉を使った健康志向のものも見かけます。また、ちょっとオシャレなよそ行き割包を出しているカフェもありますよ。

さてこの割包、どこで食べられるのかというと、私が住んでいる台北市内には割包専門店がいくつかあります。そして、台湾名物の夜市でも遭遇する確率が高いです。お値段は1つ50元(約180円)くらいですから、ちょっと小腹がすいたときに食べるスナック感覚のようです。

安くて美味しい台湾式ハンバーガー、台湾に来たら是非お好みの食べ方でお試しください。