野菜ソムリエプロの小島香住です。今回ピックアップする野菜は「ピーマン」!夏に旬を迎え、価格も手頃でカロテンやビタミンなどの栄養も豊富ですが、苦味が苦手な子どもも多いのではないでしょうか?細かく刻んで混ぜ込むなど、試行錯誤しているママも多いはず。
今回は、栄養素の吸収率がアップする組み合わせでありながらも、子どもが食べやすい味付けのピーマン副菜を3品ご紹介します。どれも10分以内でできて、暑さも本格化するなかレンジ調理で仕上がるレシピです。さらに、面倒な種を取る時短ワザや、苦味の少ないピーマンを選ぶ目利きや切り方も必見です!

ツナピーマン

材料はピーマンとツナと塩こしょうだけ!なのに、お箸が止まらないおいしさ♪ あと1品ほしいなぁという時に、パパっと作れるレシピです。ツナはオイルごと使うので油切りの手間もなく、ピーマンの栄養素の吸収率もアップできますよ。作り置きにもおすすめです!

【材料】(2~3人分)
ピーマン 4個
ツナ缶(油漬け) 1缶
塩 少量
ブラックペッパー 少量

【作り方】

  1. ピーマンは種・ヘタ・ワタを取り、繊維に沿って細切りにする。
  2. 耐熱容器に入れ、ラップをしてレンジで600W×2分30秒加熱する。
  3. ツナをオイルごと加え、全体をなじませるように混ぜる。
  4. 塩・ブラックペッパーで味を整える。

ピーマンカップピザ

ピーマンをカップにして具材をのせたフィンガーフード。ピーマン×チーズ・ベーコンで栄養素の吸収率アップ!うま味もしっかりしているので、ピーマンの苦味も感じにくく、子供が手で持って食べやすい大きさです。

肉詰めよりも手軽で、崩れる心配もなし♪大人はタバスコなどをお好みでかけて、おつまみにも良いですね。

【材料】(2~3人分)
ピーマン 4個
ベーコン 4枚
たまねぎ 1/2個
ピザ用チーズ 40g
塩 少量
ブラックペッパー 少量

【作り方】

  1. ピーマンは種・ヘタ・ワタを取り、縦半分にカットする。
  2. ベーコンは短冊切り、玉ねぎは薄切りにして、(1)のピーマンの中へ入れる。
  3. 塩・ブラックペッパーをふり、チーズをかけてラップをせずにレンジで600W×1分30秒加熱する。
    ※こんがり仕上げたい時は、トースターで焼いてもOK!

ふんわりオムレツ

レンジでつくれる具材たっぷりのオムレツです。マヨネーズを加えるとふんわり♪しかも味付けもできてしまうので一石二鳥!タッパーで混ぜてそのままレンジにかけられるので、洗いものも減りますよ♪

四角い容器で作れば、お弁当に彩りを加えるおかずにもぴったりですね。ピーマン以外の具材は、お好みのものや冷蔵庫の余り食材などでアレンジしてみてください。

【材料】(3~4人分)
ピーマン 2個
卵 3個
ミニトマト 4個
ハム 2枚
マヨネーズ 大さじ1

【作り方】

  1. ピーマンは種・ヘタ・ワタを取り、1.5cm角くらいのダイスカットにする。
  2. ハムは1.5cm角くらいのダイスカット、ミニトマトは4等分にカットする。
  3. タッパーなどの耐熱容器に卵を割り入れ、マヨネーズを加えてしっかり混ぜる。
  4. 具材を加えて、ラップをふんわりかけてレンジで600W×5分加熱する。

ピーマンの種をささっと取る時短ワザ!

ピーマンは種を取る作業が意外と手間ですよね。うまく取れずに残ってしまうので時間もかかるしイライラしてしまいがち…。さらには、どうしてこんなところまで!?と思うところに飛び散っていることもあって、後片付けも大変です。そこで今回は私が毎回行っている時短ワザをご紹介します!種だけでなく、ワタも一緒にスルッと取れるので快感です♪

1. ピーマンのヘタを中に向かって親指でグッと押し込む。

2. ふくらんでいる所に切込みを入れ、パカッと開く。

ふくらみに切込みを入れるのがポイント!

くぼみはワタがある部分なので、くぼみに切込みを入れてしまうと、ワタがきれいに取れません!

3. ヘタをつまんで、下に引く。

4. ヘタ・種・ワタがまとめて取れる♪

3つのコツでピーマンの苦味は感じにくくなる!

その1:切り方のコツ
ピーマンは縦に繊維が通っています。この繊維を断ち切ると苦味成分が流出します。苦味を抑えたい場合は、繊維を断ち切らないようにすると良いのです。最も苦味を感じにくいのは「丸ごと」。“ピーマンカップピザ”のように大きいままだと苦くないかな?と不安になるかもしれませんが、実は包丁が入る箇所が少ないため、細胞が傷つけられず苦味を感じにくいのです!

左:繊維に沿って切る 右:繊維を断ち切る

切り方ひとつで味の感じ方も変わってきますので、ピーマン独特の味が苦手でしたら、大きいまま使ってみたり、繊維に沿って切ったりしてみましょう!

その2:調理のコツ
調理におけるコツは「加熱」です。ピーマンは加熱することで青臭さが低減し、甘みが増します。長時間加熱すると食感や色合いが損なわれてしまうので、さっと火を通す程度にしましょう。飲食店などでは、湯通しや油通しをしていることが多いですが、家庭ではレンジ加熱がおすすめです。

その3:選び方のコツ
ピーマンを選ぶ時に「ヘタ」の形に注目してみてください!5角形と6角形のものがあることはお気づきでしたか??これは、花びらの枚数の名残によるものです。では、どちらが苦味が少ないと思いますか?

ヘタが6角形の方が糖度が高い!

正解は「6角形」です!6角形のもの、つまり花びらが6枚ある方が成長が早く、糖度が高くなるからなのです。

他にも購入する時には次のポイントをチェックしてくださいね。
・濃い緑色でツヤがある
・全体にハリがあり肉厚
・ヘタがピンとしている

ピーマンの栄養素と種類について

ピーマンの独特に香りはピラジンという成分で、血液をサラサラにする働きがあるといわれています。また、緑黄色野菜であるピーマンは抗酸化作用のあるカロテンが豊富です。カロテンは油と一緒になると吸収率がアップするので、今回ご紹介したレシピのように、ツナやチーズ・ベーコン・マヨネーズなど、油を含むものと組み合わせで調理をしましょう!

そして、ビタミンCも豊富に含まれています。一般的にビタミンCは熱に弱いのですが、ピーマンのビタミンCは組織がしっかりしているため、熱に強いという特徴があります。ビタミンCはお肌や血管を健康に保ってくれる栄養素ですので、しっかりと摂りたいですね。

ところで、最近は赤や黄のカラーピーマンも見かけるようになりましたね。緑のピーマンが熟したもので、苦味が少なく甘みが増しています。さらに熟したカラーピーマンはビタミンも増加していますので、是非お試しください♪ 他には、苦味を少なく品種改良された「こどもピーマン」というものもあります。

また、パプリカとの違いがよく分からないという方も多いでしょう。パプリカはピーマンと同じナス科トウガラシ属ですが、ピーマンよりも大型で肉厚な品種が異なる野菜です。ビタミンCが豊富であるなど栄養素も似ていますが、パプリカはカロテンやカプサンチンといった色素成分が豊富であることが特徴です。

かしこく買っておいしく食べよう♪

いかがでしたでしょうか?ピーマンは子どもの苦手な野菜の代表格ですが、ちょっとした工夫で独特の苦味を抑えることができますので、この機会にピーマン嫌いを克服できるかも!?お店で子どもと一緒にヘタの形を見ながら選べば、野菜の知識も身について選んだ楽しさから進んで野菜を食べるようになりますよ。

かしこく買って、料理をラクにしながらも、栄養素の吸収もアップ!さらに、おいしく野菜を食べることができると、ママも家族も笑顔に♪ぜひ旬のピーマンで料理のレパートリーを増やしてみてくださいね。

働くママにとって夜ごはんは作る時間も手間も少なくしたい!でも手抜きには見せたくないし、子どもには野菜もきちんと食べてもらいたいですよね。買い物は週末まとめて済ますという方も多いのではないでしょうか?

買ったものの気づいたら冷蔵庫で眠っていて使い切れずダメにしてしまったなんてこともあるでしょう。そこで、まとめ買いしてもムダにすることなく、平日の夜ごはん作りをグンとラクにする野菜の食べ方を今後もご紹介していきます。