夏には日本各地でお祭りやフェスティバルが開催されますね。夏の日照時間が長いオランダでも、5月から9月にかけての時期は各地でフェスティバルが花盛り。毎週のように行われる各種フェスティバルの中から、今回は少し前に開催された、ユトレヒトの日本フェスティバルと人気の「和食」についてご紹介します。

オランダのアニメ世代があこがれる「和食」は…

ひと昔前まで、オランダで和食といえば「寿司、スシ、すし」。かなりの数のオランダ人が、「日本人は毎日、寿司と刺身を食べている」と思っていました。いくらなんでもそれはないですよね?

ところが、10年ほど前にオランダで健康食ブームが起こり、世界的にも有名な日本のアニメを見て育った世代が成人していく過程で、オランダにおける日本食の認識が大きく変わりました。

今ではどんな小さな町でもスシ屋(ケータリングやレストラン等)が存在するほど、蘭製和食文化は成長を遂げています。

また、アニメ世代が持ち込んだ和食の知識は侮れません。アニメに出てくる「すし」「たこ焼き」「ラーメン」「弁当」「おにぎり」などの軽食類は特に知名度が高く、若者のあこがれの料理となりつつあるようです。

ユトレヒトの日本フェスティバルをご紹介

さて、ユトレヒトの日本フェスティバルです。街中の公園が会場で、屋台やワークショップが所狭しと並んでいました。お客さんもかなり入っていて、賑わっていました。メインは食べ物でしたが、寿司のワークショップやタイ式マッサージなどの参加型イベントもありました。そして、日本といえば忘れてはならない「カラオケ」文化は、ここでも人気を集めていました。

大盛況のカラオケホテル

日本でカラオケというと個室(ボックス)ですが、オランダではカラオケ=カラオケバーのこと。個室で歌う行為が斬新なのか、カラオケホテルと称したボックス4部屋のカラオケ屋さんは大盛況。30分待ちというのに、お客さんの予約が殺到していました。

丼にご飯と肉や魚、野菜を入れていただきます

寿司の知名度が上がったオランダで、最近じわじわと人気が出てきているのが「ポケボウル」と呼ばれる丼物。元はハワイの料理で、丼にご飯と肉や魚、野菜を入れていただくものだそうです。日本の丼そのものですね。オランダでポケボウルと呼ばれているのは、酢飯の上に具材をのせたもの。これはもう、ちらし寿司ですよね。

屋台での食事:ポケボウルと焼き鳥

今回のフェスティバルで提供されていたポケボウルは、酢飯の上にサーモン、枝豆、キュウリ、アボカド、わかめの中華サラダがのっていました。日本では、かなり斬新な組み合わせ(?)かもしれませんね。これにわさび醤油をかけていただきました。味は普通にちらし寿司です。

この他にも焼き鳥を購入したのですが、鶏の皮を食べないオランダでの焼き鳥は少しパサつきがち。大ぶりの鶏肉で味は悪くありませんでしたよ。

ワークショップ会場

上の写真はワークショップ会場です。この時は休憩時間だったようですが、後でサイトを見たところ、大盛況だったようです。