ボンジョルノ!イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。今回ご紹介するのは、フランス料理のご馳走メニュー、コルドンブルーです。とはいっても、イタリアの家庭でも作る家庭料理のレシピなので、作り方も簡単。たったの15分でできあがります。安い鶏むね肉にハムとチーズを挟んでカリッと揚げるだけなのに、子供も大人も喜ぶ人気メニューです。忙しいママも上手に作ることができるコツも一緒にご紹介します。

イタリアの家庭料理「ポルタフォーリオ」

フランスの有名な料理教室の名前でもあるコルドンブルー。オシャレな名前の料理ですが、鶏肉にハムとチーズを挟んで色よく揚げただけの簡単な料理です。

実際、イタリアではお財布を意味する「ポルタフォーリオ」と呼ばれる家庭料理のひとつです。この変わった名前は、鶏肉を半分に折り曲げた様子がお財布のようだからとか。中にはハムとチーズが入っています。

【材料】(4人分)
鶏むね肉 4枚(あわせて400~500gくらい)
ハム 4枚
チーズ 4枚(溶けるタイプ)
卵 2個
小麦粉 適量
パン粉 適量
塩 適量
揚げ油 適量

【作り方】
1.鶏むね肉をそれぞれ肉たたきで薄く伸ばして、軽く塩をふる。

2.ハムの半分以下の大きさにしたチーズをハムの上にのせて、ハムで包む。

3.チーズ入りのハムを、胸肉のうえにのせて半分に折り曲げて挟み、上から手のひらでおさえて、両面をしっかりくっつける。
※ハムは鶏肉の半分よりもひと回り小さい大きさにする。

4.(3)に小麦粉・卵液をまぶした後にもう一度、小麦粉・卵液をまぶし、最後にパン粉にまぶす。

5.大きめのフライパンに約2cmの高さまで油を入れ、両面合わせて約10分色よく焼き揚げる。油を切ってお皿に盛っていただきます!

鶏肉の厚みをおさえれば時短に

簡単にできると言っても、一番注意したいのは、中まできちんと火を通すこと!せっかくチーズがとろりとおいしそうに出てきても、鶏肉が生焼けなら台無しです。

短時間できちんと揚げるコツは、なるべく厚みをおさえること。そのためには、まず、キチンと鶏肉を肉たたきで薄く伸ばすこと。鶏肉の上にラップを重ねてから、肉たたきを使うと上手にできます。肉たたきがなければ、めん棒などでも大丈夫です。ただ、たたきすぎて破らないように注意して下さいね。

中に入れるチーズも、きちんとハムでまず包んできちんとおさえて、厚みをださないように。そして鶏肉で挟んだ後も、キチンと上からおさえて両面を合わせます。

ちゃんとおさえれば、爪楊枝で端を留めたりしなくても、焼いてる途中でチーズが流れ出たりすることもありません。爪楊枝で留める手間も、食べる前に取り除く手間も省けます。子供が食べる時は、爪楊枝は危ないのでやっかいですよね。

衣も、小麦粉と卵液を2回まぶしてからパン粉です。パン粉を付けた後も、きちんと上からおさえましょう!

通常のものより厚みをおさえることで、中まできちんと火を通す時間が短縮できます。両面10分あれば、中までしっかり火が通ります。

中にチーズが隠れている!嬉しいサプライズが子どもに人気

子供だけじゃなく大人も大好きな揚げ物。見た目はみんなが大好きなチキンカツのようなのに、ナイフを入れたら中からハムやチーズが出てくるというサプライズが、さらに嬉しい料理です。

あっさりした鶏むね肉が、ハムとチーズで味もボリュームもアップするので、子供だけではなくパパにも絶対人気な料理です。むね肉とは思えないくらいジューシーで柔らかく仕上がります。チキンカツに少し手を加えただけの簡単なお料理なのに、料理上手に見えること間違いなしです。

少し多めに作っておくと、お弁当のおかずにもぴったりです。イタリアの忙しいママたちは、パン粉をつけるところまで用意した作り置きを冷凍庫に入れておきます。

手間がかからずに15分でできる家族に人気なご馳走メニュー、ぜひ作ってみてくださいね。