公認スポーツ栄養士・3児のママの馬明(まみょう)真梨子です。皆さんのご家庭では豆腐料理はどのようなものが多いですか? 我が家は麻婆豆腐やチャンプルーがメインでは多く、今回ご紹介するレシピもチャンプルーをアレンジしたものです。さらにたんぱく質強化の食材と鉄・カルシウムの豊富な小松菜を組み合わせた成長期応援レシピです。

小松菜とひき肉の甘辛チャンプルー風炒め

成長期のお子さんに不足しがちな栄養素に「鉄」と「カルシウム」があります。今回使用する食材でカルシウムが豊富なものに「豆腐・小松菜」、鉄が豊富なものに「小松菜」があります。

この鉄とカルシウムの吸収を促すためには「たんぱく質」が欠かせません。特に小松菜に豊富な「鉄」は、吸収されやすい「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」がありますが小松菜に含まれる鉄は「非ヘム鉄」。組み合わせを意識したい食材です。

今回のレシピでは火の通りが早い食材でかつ、たんぱく質が豊富な食材3種類使い栄養価を強化しています。

【材料】(3人分)
木綿豆腐 1パック(350g)
合いびき肉 200g
卵 1個
小松菜 1/2袋
こいくち醤油 大さじ1・1/2
砂糖(きび糖) 大さじ1
酒(清酒) 大さじ2

【作り方】
1.キッチンペーパーに豆腐を包み、600W・3分加熱し水を切る。

2.フライパンを温め、ひき肉・3cm程度に切った小松菜の順に炒める

3.醤油・砂糖・酒を加え、1口大に切った豆腐を入れる。

4.調味料がなじんだら溶き卵を加え、蓋をする。
5.卵が固まり始めたら、蓋を開け豆腐が崩れないようにサッと炒めて完成!

フライパン活用が時短のコツ

このレシピの時短ポイントは「フライパン」「水切り」この2つです。

まずフライパンを活用したい理由は、早く食材に火が通ることです。皆さんのご家庭には大きなフライパンはありますか?大きなフライパンは大量調理の味方です。そして、食材も下ごしらえの必要がないものを選んでいます。

小松菜の他に鉄が豊富な食材として「ほうれん草」がありますが、あく抜き作業があるので少し手間が増えます。ほうれん草を使いたい場合は事前にあく抜きをし、冷凍保存などをしておくと楽チンです。

また豆腐の水切りは、お好みでOKです。木綿豆腐であれば水切りしなくとも崩れにくいことが特徴です。炒めている途中にも豆腐から水が出てきます。煮物のような仕上がりになりますが、子ども達にも好評です。水切り有無、ぜひどちらもお試しください。

豆腐の水切りを省いて作ったもの

組み合わせも栄養価アップのポイント!

たんぱく質強化がポイントのレシピですが、たんぱく質の栄養価を示すものとしてアミノ酸スコアがあります。このアミノ酸スコアは100点満点なのですが、今回の食材の卵、豆腐ともに「100」点の食材です。

さらに、大豆製品である豆腐には「リジン」というアミノ酸が豊富です。主食である「お米」はこの「リジン」が少なく、アミノ酸スコアも65ですが大豆製品とお米を組み合わせることでリジンを補ってくれ、アミノ酸スコアは100となります。味噌汁とお米の組み合わせがすすめられる理由の一つでもあるのです。

鉄についても先にご紹介しましたが、鉄の吸収を促す栄養素としてたんぱく質だけでなく、「ビタミンC」もあります。ビタミンCが豊富ないも類やかんきつ類なども一緒に食卓にあがるように意識すると、より栄養満点のメニューになります。朝食や昼食、丼にもおすすめなのでお子さんとも一緒に作ってみてくださいね。