北海道札幌市在住、なんですがほんの一少し前までは東京に住んでました、たべぷろ編集部員・空居済名です。6月22日はDHAの日。DHAは炭素が22個と二重結合が6つからできているというちょっと難しい内容から由来して命名された日になります。DHAは血液をサラサラにしたり、脳老化を防止したりする効果があり、魚から豊富に摂取できるのです。
というわけで今回ご紹介するのはちょっぴり変わったお寿司。東京都の諸島部にあるリゾート地としても知られる伊豆諸島・小笠原諸島の名物でもある「島寿司」です。

なぜ「からし」で食べる?

島寿司は、握り寿司の一種です。発酵系のお寿司ですと歴史の古いものが日本各地にありますが、これはそういったものとは違います。おそらく明治以降に、八丈島で生まれ、伊豆諸島各島に伝わり、そして伊豆諸島からの移民によって開拓された小笠原にも伝わりました。

白身の魚を使うことが多いのですが、基本的にはその島で獲れる魚で作るため、島ごとに微妙な違いがあります。ただ、どの島でも、まず「ヅケ」にします(ヅケとは魚の切り身の醤油漬けです)。寿司飯の味付けなども微妙に東京本土のそれとは違うのですが、何より一番の違いは、わさびを入れず、代わりに「からし」を使うということなんです!

白身魚のヅケをメインにからしと一緒に食べるお寿司。それが島寿司です。ちなみにどうしてからしをつけるというと、諸島部でわさびが手に入りにくかった時代の名残だそうです。

島寿司をどこで食べる?

島寿司はおいしいですが、これを食べるためだけに飛行機や船で伊豆や小笠原を目指すというのはちょいとばかり大変ですよね。実は、島まで行かなくても、都内であれば食べられる場所はけっこうあるのです。

上の写真は、江戸川区・小岩にある八丈島料理の店「源八船頭」です。島料理や八丈料理に加えて、島寿司を堪能することができます。

ちなみに、沖縄にも島寿司の食べられるお店が稀にあるらしいです。

船内でも食べられる島寿司

島寿司は普通の握り寿司に比べれば日持ちがしますので、船で本土に向かう人向けの、船内お弁当向けにも島寿司を販売しているのです。

おがさわら丸は、本土と小笠原を繋ぐ唯一の航路を担う船。ここで食べたお弁当の島寿司は、それはもうおいしくて、今も忘れられない味の記憶となっています。

お寿司にからしを合わせるという独特の食べ方をする島寿司。本土でも食べられますのでぜひ一度堪能してみてはいかがでしょうか。「本場の島寿司が食べたい!」と言う方は伊豆諸島・小笠原諸島にぜひ一度足を運んでみてください。