キャベツは生でよし、煮てよし、炒めてよし。しかもビタミンC、K、U、食物繊維など健康維持に役立つ成分が豊富に含まれているので、一年中欠かさない料理研究家の松本葉子です。そんなキャベツの使い方のひとつが「キャベツ巻き」。キャベツで包みこむロールキャベツとは違い、失敗なし&時短のカンタン調理です。子どもにも食べやすく、栄養もプラスされる簡単キャベツ巻きをいつもの食卓に取り入れてみませんか?

固い外葉も熱を加えれば甘くやわらかに!

大きなキャベツがセールになっていても「お買い得だけど、1玉全部使い切れないかも…」と買うのをためらっていませんか? あるいは、フライ料理に千切りキャベツを添えたくて買っても、いつも持て余してしまうとか。

そんな時は、キャベツを塩ゆでするか、電子レンジで加熱して使いましょう。やわらかくなるだけではなく、甘みが増してキャベツの味が深まりますよ。また、熱を加えることでぐっとかさが減るので、生よりもたくさん食べることができますし、冷凍保存も可能になります。

<鍋でゆでる時のコツ>
・鍋に水を多めにわかして沸騰したら塩を入れ、高温・短時間で茹でます。
・キャベツを鍋に入れる時には固い部分から先に入れてください。

<電子レンジで加熱する時のコツ>
・キャベツを洗った水をふきとらず、葉に水滴をつけたままで加熱すると、しっとり仕上がります。
・葉を重ねる時は加熱ムラを少なくするため、葉元と葉先が交互になるように重ねましょう。

※キャベツに熱を加えた後、自然に冷ます場合は、余熱でさらにやわらかくなることを計算に入れておきましょう。

※ゆでたキャベツ/レンジ加熱したキャベツからは水分が出ます。ペーパータオルなどを使って水分をしっかり取り除いておくと料理が水っぽくなりません。

おにぎり×簡単キャベツ巻き

水気を絞った塩ゆでキャベツでご飯を巻きます。電子レンジ加熱したキャベツを使う時は、軽く塩水に浸けてから絞っておくとよいでしょう。

キャベツの葉を縦に2~3分割して長方形にしたものを小さく作ったおにぎりに巻き付けるようにすると簡単。

ご飯に具を混ぜてからおにぎりにしてもいいですし、キャベツを巻いてから具をトッピングしてもOK。どちらの場合も、キャベツの葉と合う色で、水分の少ない具を使うのがおいしそうに見えるコツです。

写真ではご飯に干しエビとちりめんじゃこのふりかけを混ぜたものと、黒いりゴマをトッピングしたものを取り合わせています。

小さく作れば子どもも食べやすく、手で食べてもご飯粒が指につかないのもメリット。ただし、子ども用に作る時は、噛みきりやすいように、キャベツの葉の薄い部分を使って巻くのがおすすめです。

下のように盛り付ければ、大人用の一品にも。

胃腸の健康に役立つビタミンKが豊富に含まれるキャベツを使うので、酒肴や〆のご飯としてもぴったりですね。

小間切れ肉×簡単キャベツ巻き

焼売の皮の代わりにキャベツを使う「キャベツシューマイ」が一躍人気になりましたが、こちらはもっと簡単。加熱してやわらかくしたキャベツに軽く片栗粉をふり、その上に小間切れ肉(ひき肉でもOK)をひとさじのせて、塩コショウ。

くるくるっと巻いて、電子レンジにかければできあがりです。

盛り付ける時はそのままでも、半分に切って中身を見せても。子ども用にはケチャップやマヨネーズ、大人用にはポン酢醤油や辛子醤油を添えるとよいでしょう。

中身を工夫してバリエーション豊かに楽しめる簡単キャベツ巻き

上では、ご飯と肉を巻きましたが、蒸した鶏肉やエビ、ポテトサラダなど、巻き込むものはお好みで。迷ったら、キャベツだけをくるくる巻いてもおいしいですよ。

なんでもキャベツで巻くだけで、見た目も味わいも一変。簡単にできて手作り感もあるので、ぜひお試しくださいね。