フランスを訪れるとキッチン付きのホテルで自炊することもある料理研究家の松本葉子です。そんな時に役立つのがフランスの冷凍食品メーカー「ピカール」の製品。野菜の加工品が人気ですが、特にピューレは使い勝手良し!
日本にも「ピカール」ができて、ピューレも手に入るようになったので、早速ピューレを使った子どもも大好きな時短レシピを紹介したいと思います。

じゃがいもベースでもマッシュポテトより格段にリッチな味のピューレ

「ピューレ」(フランス語のpurée)は、野菜や果物、魚介や肉類などの食材をすりつぶしてなめらかに裏ごししたもの。日本では「トマトピューレ」がよく知られていますが、じゃがいもをゆでてから裏ごしたマッシュポテトもピューレの一種といえます。

ピカールにはいくつかのピューレ商品がありますが、今回紹介するのは「ジャガイモ、トマト、モッツァレラチーズのピューレ」。1箱450gで735円。要加熱の商品です。

ジャガイモのピューレにトマト、モッツァレラチーズ、オリーブオイル、バターなどを混ぜ込み、バジルの風味を添え、塩胡椒で味付けされていて、原材料表示によると保存料などの添加物は使われていません。

加熱してみると、一見マッシュポテトかごく軟らかなポテトサラダのようですが、モッツァレラチーズがたっぷり入っているので、少量でも満足感が高い濃厚なおいしさ。これは子どもたちも喜ぶ味ですよ。

パッケージ写真ではゆるいマッシュポテトのよう

箱をあけるとこんな薄いブルーの袋の中に小分けされた円筒型のピューレ(1個35g前後)が入っています。必要な量だけ取り出して加熱できるのでとっても便利。1個が小さいから電子レンジでも加熱ムラが起こりにくいのもメリットです。

ちなみに、外箱はおしゃれだけど冷凍庫内で場所を取るので、慣れたら箱から出して、もう一重ポリ袋などに入れて冷凍保存するのがおすすめです。

直径5cm、厚さ2cmで、1個が35g前後

電子レンジでは皿などにのせてそのまま加熱すればよいのですが、鍋で温める時は、最初に水を少し加えるのがコツ。

型抜き用など、固めのピューレに仕上げたいなら、鍋で水分を飛ばすようにして加熱するか、ラップなしでレンジ加熱してみてください。

日本では、家庭用の冷凍野菜ピューレはほとんど見かけません。でもピューレを一から作るのはけっこう大変ですし、乾燥マッシュポテトフレークをベースに使う場合も、混ぜ込むものを用意したり、味付けしたりが面倒。

でもこのピカールのピューレなら温めるだけで使えて、しかもフランス料理ならではの風味が楽しめます。

次からはこのピューレのおいしい使い方を紹介しましょう。

ピカールの「ジャガイモ、トマト、モッツァレラチーズのピューレ」で簡単料理!

ポテトサラダ風

少し水分を飛ばすようにピューレを加熱すると、ポテトサラダ風になります。トマトとバジルが入っているので、マッシュポテトより彩りがきれいなのもメリット。

塩味やバジルの風味が強すぎると感じる場合は、刻んだ生野菜やゆで野菜を混ぜて使うのもおすすめです。どんな野菜もよく合いますよ。

肉料理や魚料理の付け合わせに使うのもおすすめ。マヨネーズ味のポテトサラダとは違うおいしさで、ちょっとしたソース代わりにもなります。

エッグスラット

ロサンゼルス発祥で、日本でもブームとなったエッグスラットは、マッシュポテトと卵を使う朝食やブランチにぴったりの料理。

「セレブの朝食メニュー」として有名になりましたが、実はこれ、子どもたちにもとても人気があります。某喫茶チェーンでエッグスラットを体験して「家でも作って!」とねだられたママもいることでしょう。

エッグスラットは、ピカールのピューレがあればとても簡単においしく作れます。味付けの必要もなし! 本来は、蓋ができる瓶状の容器を使って湯煎して作りますが、電子レンジ調理ならより簡単です。

【作り方】
1.耐熱容器にピカールのジャガイモ、トマト、モッツァレラチーズのピューレを1~2個入れ、電子レンジ(600W)で1分程度加熱する。

ピューレが軟らかくなったら混ぜて、容器の底に詰めるようにする。

2.ピューレの上に卵を割り入れる。

黄身が破裂するのを避けるため、竹串などで黄身を数ヵ所そっと突いて穴を開けておく。

3.容器にラップをふんわりかけて、電子レンジ(600W)で1分~1分半程度、白身が固まるまで加熱する。

スプーンで混ぜて召し上がれ。とろりとした黄身がピューレにからんで美味。

トーストやクラッカーを添えて味わうのがおすすめです。

ピューレグラタン

ピカールのジャガイモ、トマト、モッツァレラチーズのピューレを耐熱容器に入れて、あれば溶けるチーズを少しかけてからオーブントースターで焦げ目がつくまで焼けばなめらかポテトグラタンに。

ピューレにハムや野菜の角切りを混ぜたり、残りご飯やパンの上にピューレをのせて焼くのもおすすめです。

休日のお昼ごはんに困った時やお夜食、もう一品なにかおかずをという時にもすぐにできるのがなにより。

アルミカップで作ればお弁当のおかずにもなるし、ミートソースと層にして焼けばディナーにもぴったりの一皿になりますよ。

ピカールの「ジャガイモ、トマト、モッツァレラチーズのピューレ」はアレンジ無限大

上に紹介した使い方はいわば初心者コース。
ほかにも、
・温めながら牛乳を加えて溶きのばしてポタージュ仕立てに
・ホットサンドのフィリングに
・オムレツの具に
・衣をつけてコロッケに
・ベーコンで巻いてオーブン焼きに

など、さまざまなアレンジで楽しむことができます。

また、マッシュポテトやポテトサラダは完成量がわかりにくくてついつい作りすぎたりしますが、このピューレなら量が読めるのも安心。

フランスで愛されているピカールのピューレ、一度試せばその便利さのとりこになるかもしれません。