コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探っていきます!

今回は、特定保健用食品の【炭酸飲料】を比較してみました。炭酸とトクホ・・・少し前までは結びつかなかった二つのワード、イマは当たり前のようです!

もはや炭酸飲料だって、身体によい飲み物として“お墨付き”

2012年に、初めてコーラ系飲料でトクホを取得した「キリン メッツ」(キリンビバレッジ)が誕生した時を覚えていますか?
とってもビックリしましたよね。
だって、それまでは正直「炭酸=悪」のイメージが少なからずあったからです。ところが科学的研究を実施し、食品機能を承認された「トクホ」の炭酸が生まれてしまったものですから、それまでの概念が一気に覆されたような気分に(笑)。
意外にも消費者の順応は早く、特に「メッツ」は“食事の際に脂肪の吸収を抑える”という効果を謳っていましたので、体重を気にするオトナ達(特に男性)が、喜んで購入していた姿がよみがえります。

それから5年、ついに「コカ・コーラ」(コカ・コーラシステム)からもトクホの「コカ・コーラ 〈プラス〉」が登場。今回は、そんな身体によい“トクホ”の炭酸飲料を比較しました。

★類似点・相違点のポイント★

エントリー1:
アサヒ飲料「三ツ矢サイダーW」


▽発売日=16年10月4日全国 ▽内容量=485ml ▽価格=150円(税別)
▽商品特徴=「三ツ矢サイダー」シリーズ。
難消化性デキストリンの働きで、食後の血中中性脂肪と血糖値の上昇をおだやかにする。カロリーゼロ、保存料・着色料ゼロ。強めの炭酸の刺激があり、爽やかな甘さとすっきりとした後味。

エントリー2:
キリンビバレッジ「キリン メッツ〈コーラ〉」


▽発売日=12年4月24日、全国、17年3月21日リニューアル ▽内容量=480ml ▽価格=150円(税別)
▽商品特徴=「キリン メッツ」シリーズ。
難消化性デキストリンを配合し、食事の際に脂肪の吸収を抑える。史上初のコーラ系飲料として登場。糖類ゼロでありながら、コーラ系飲料ならではの飲み応えと強めの炭酸が楽しめる。

エントリー3:
コカ・コーラシステム「コカ・コーラ〈プラス〉」


▽発売日=17年3月27日全国 ▽内容量=470ml ▽価格=158円(税別)
▽商品特徴=「コカ・コーラ」シリーズ。食事から摂取した脂肪の吸収を抑え、食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする難消化性デキストリンを配合。「コカ・コーラ」ならではのおいしさとトクホの機能を糖類ゼロ、カロリーゼロで実現。

エントリー4:
サントリー食品インターナショナル「ペプシ〈スペシャル〉」

▽発売日=13年3月12日全国、14年9月30日リニューアル ▽内容量=490ml ▽価格=150円(税別)
▽商品特徴=「ペプシ」シリーズ。
難消化性デキストリンの働きにより、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させ、食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにする。「ペプシ」ならではの爽やかでキレのある後口。

やっぱり最後は個人の好みで、人気は分散か

今回のアンケートでは、試飲前は「コカ・コーラ〈プラス〉」「三ツ矢サイダーW」に軍配が上がっていました。
お馴染みの“ブランド力”が人気を引っ張ったもよう。

では「なぜトクホの炭酸を買うのですか?」と尋ねると、
主に「糖や脂肪への働きかけを気にして」という声がたくさんありました。
また体重を気にする人は幅広く存在するものの、血糖値を気にする層は少し年齢が高いようです。
今回の比較では、「メッツ」のみが“食後の血糖値の上昇をおだやかにする”とありますね。

さて試飲後の結果では、炭酸本来のおいしさや爽やかさが感じられた「三ツ矢サイダーW」(アサヒ飲料)、「ペプシ〈スペシャル〉」(サントリー食品インターナショナル)にも票が集まり、人気は分散!
やはり嗜好性が高い炭酸飲料・・・個々の好みが最終的には影響したようです。

最近は、さまざまな機能性食品が登場しています。
特に嗜好品の場合、「おいしくて、しかも体をねぎらえる」「罪悪感が減る」といった前向きな声もあれば、その一方で「効果が信用できない」という意見も・・・。
トクホや機能性表示食品に代表される健康を謳う食品は、これを頼りにするのではなく、少しでも身体にいいものを!という感覚で購入する人が多いのも現状のようですね。