イオンスタイル甲府昭和の早川亮農産マネージャーは、着任後すぐに地元の野菜生産者と「八百創(やおそう)」ブランドを立ち上げ、1年足らずで、なんと甲府刑務所で栽培されたフリルレタスを毎回完売するヒット商品に育て上げました。1店舗だけの野菜のオリジナルブランドというのは、イオンでは初めて。早川マネージャーに「八百創」フリルレタス大ヒットの裏話を伺いました。

シャキシャキ感がすごいレタス

Q.フリルレタスとの出会いは?

A.山梨は桃というイメージだったのですが、実際は質の良い野菜が多いことが分かり、それならば山梨県産の野菜で売り場をいっぱいにしたいと考えました。レタスがなかったので探していたら、ある生産者から甲府刑務所でつくっているよという情報をいただき、ダメもとで問い合わせてみました。それが始まりです。

Q.刑務所の野菜を仕入れるというのは勇気が必要だったのでは?

A.私の方もそうですが、刑務官もまさかスーパーから要望があるとは思っておられなかったようで、相当ビックリされていました。でも快く話を聞いてくださり、商品の仕入れが実現したわけです。

Q.刑務所で栽培されたフリルレタスの特徴は?

A.まず、鮮度が抜群にいい。大げさに言えば歯が痛くなりそうなほどシャキシャキ感がすごいです。味もしっかりしています。

大きいドーム型のハウスで栽培されていますが、最新設備が揃っていて、温度、湿度、水質、衛生面もすべてしっかり管理されているので、安心して販売することができます。消費者の代表の方々に見ていただいたのですが、皆感動していましたね。

Q.お値段は?

A.今年は暑さと台風で野菜の価格が心配ですよね。でも、このフリルレタスは天候に全く左右されないので価格が安定しています。普通のレタスが値上がりしても、これは1袋138円(税込)でずっと提供していきます。

Q.いま、どのくらい売れていますか?

A.1日に40~50個は売れています。2日に1回、午後3時頃に入荷するのですが、入荷の店内放送をするとお客さまが集まってくださるほどになりました。毎回完売です。うれしいですね。

甲府昭和だけの「八百創」という野菜のブランドのひとつですが、フリルレタスのパッケージには甲府刑務所のロゴが付いているのですぐに分かります。ぜひお手に取ってみてください。手にもシャキシャキ感が伝わってくるはずです。

◇百菜元気新聞2018年10月1日号の記事を転載しました。