静岡県在住の元祖農業ガール・藤野いち子です。「つけナポリタン」って、聞いたことありますか? 実はこれは、私の生まれ故郷の静岡県富士市にある吉原商店街近辺のカフェで提供されているB級グルメ。一般的なナポリタンのイメージとは違い、トマトベースのスープに、やわらかくゆでたスパゲッティをつけて食べるスタイルなのです。温泉卵もいい感じにマッチ!
こんなにおいしいのに家で作らないのはけしからん! というわけで、自宅でも再現してみます。

つけナポリタンは10年ほど前に誕生したご当地グルメ

さて、今回ご紹介する富士市の「つけナポリタン」は、吉原商店街の町おこしをきっかけに2008年に誕生したご当地グルメです。そういえば、私が子どものころはなかったですね。さて、どんな味でしょうか!?

そこで、友人と一緒に食べに行きました。訪れたお店は、吉原商店街の「Kamileon café 58」。

「Kamileon café 58」で提供している「つけナポリタン」。スープは魚介類系。

お味は…もう絶品! 温泉卵がいい感じに絡み、トマトと出汁のうま味も日本人の口に合うと思います。これは良いメニューだ、と確信。

私の知っているナポリタンとは明らかに別物で、このおいしさがもっと知られたらいいのになと思うのでした。

つけナポリタンの簡単レシピ

さて、「つけナポリタン」が非常においしかったので、家でも作りたくなりました。同じようにはできませんが、少しでも近い味になるよう努力しました!

【材料】 (3人分)
★つけ汁
・ひき肉 150g
・カットトマト缶 1缶
・ウィンナー 3本
・ケチャップ 70ml
・水 300ml
・鶏ガラスープ 大さじ1
・塩 少々

★トッピング用
・ブロッコリー(ゆでたもの) 1/2房
・温泉卵 3個

★パスタ
・スパゲッティ 300g
・鰹節削り節 適量
・オリーブオイル 適量

【作り方】
1. 深めのフライパンでひき肉を炒め、色が変わったらカットトマト・ケチャップ・水・鶏ガラスープ・ウィンナーを入れて、よく混ぜて煮込みます。塩少々で味を調整します。

2.スパゲッティは表示時間より若干長めにゆでます。ゆで上がったら、オリーブオイルをからめておきます。

3.スパゲッティに鰹節をかけ、ゆでたブロッコリーと温泉卵を添えて、つけ麺にして召し上がれ!

温泉卵の作り方

温泉卵はスーパーでも売っていますが、自分で作れると安上がりですよね。参考までにご紹介します。

卵の卵黄は60~70度で固まりますが、その温度で卵白はゲル状を保ちます。その性質を利用して温泉卵を作ります。温度計は必須です。

まず70度まで湯を温めます。鍋肌に小さな気泡がプツプツできる温度がだいたい70度です。そこに卵をそっと投入。一時的に温度は下がりますが、こまめに火をつけたり消したりして、65度程度を30分間キープするようにしてください。

ナポリタンは日本発祥!

ナポリタンは昔からの喫茶店メニューなどにもよくある、ケチャップ味の炒めたパスタです。ウィンナーや玉ねぎ、ピーマンなどが入っていて彩りもよく、どこか懐かしい雰囲気ですね。

でも、このメニューが日本発祥だと聞いたときは「え、イタリアのナポリとは関係ないんだ…」とびっくりしました。始まりは、横浜の「ホテルニューグランド」だそうですよ。そこから全国に広まったのですね!

ナポリタンといえば、有名なのが名古屋の「鉄板ナポリタン」。私はは数年前、鉄板ナポリタン発祥の喫茶店「ユキ」に食べに行ったことがあります。私の夫は、名古屋で予備校生をしていたウン10年前(?)によく通ったそうで、とても懐かしがっていました。

冷めないように鉄板の卵焼きの上に乗せられたナポリタンは、お店の雰囲気ともあいまって、ザ・昭和といった感じ。喫茶店「ユキ」は当時の場所から移転して現在も営業を続けているそうです。

実は日本の食べ物だったナポリタン。そう聞くと、ますます親近感がわいてきますよね!