イタリア・サルーミ普及促進協会では、「サルーミ」の普及活動に注力している。「サルーミ」とは“食肉加工品”のことで、生ハム、サラミ、ベーコン、ソーセージなどの主に豚肉加工製品を指す。イタリア各地では、個性のあるサルーミが伝統的に作られている。同協会は、EUが設けたDOP(保護指定原産地表示)やIGP(保護指定地域表示)で認定されたグレードの高いサルーミ製品のおいしさを日本に広めるべく、さまざまなメニューを提案している。中でも、和食メニューへの活用を強く推し進めており、この目新しいしい提案は期待度が高い。

絶妙な塩っ気と熟成された風味が魅力

イタリアのサルーミは塩分が抑えめで、まろやかな甘みと熟成された風味を持つことから、意外なことにご飯との相性が上々なのだ。イタリアでミシュランの一つ星レストランを経営する日本人シェフの熊田耕太郎氏も、サルーミとご飯との好相性に着目しており、「生ハムおにぎり」を考案し、話題になっている。

また、生ハムやサラミというと、オードブルとしてそのまま食べるイメージが強いが、イタリアでは現在、サルーミとさまざまな食材をマッチングさせる新しいグルメが続々登場。最近では、プロシュートとフルーツの甘さの組み合わせが人気を博している。“しょっぱさ&フルーツの甘さ”のマッチングは、日本でもちょっとしたブームが起こりそうな予感だ。

◇日食外食レストラン新聞の2017年3月6日号の記事を転載しました。