ユーグレナで育てた比内地鶏「み鶏」の期間限定特別メニュー
ユーグレナ社は、タンパク質をはじめとした豊富な栄養素をもつユーグレナやクロレラの飼料活用研究を進めているが、研究の一環として実施した、秋田県名産の比内地鶏にユーグレナ粉末とクロレラ粉末を飼料として与える試験で、肉質のうまみや脂の色味が向上する可能性を確認したと13日発表した。ユーグレナ入り飼料で育った比内地鶏は世界初となる。
研究成果をもとに、同社はユーグレナ入り飼料で育った世界初の比内地鶏を「み鶏(ミドリ)」と命名し、初めての素材活用事例として、全国で81店舗のレストラン・カフェ、スイーツショップを運営するバルニバービが展開する飲食店都内5店舗で「み鶏」を使った特別メニューを提供する。
14日、東京都千代田区の「ガーブ ピンティーノ」で開催したプレス試食会で、ユーグレナ社ヘルスケア事業部の渡邉翔太氏は同社の飼料事業について、(1)健康に良い飼料で健康な家畜を生産すると同時にブランドを目指す(2)バイオ燃料精製後の残渣(ざんさ)である脱脂ユーグレナを活用する–との方針を説明。
さらに、今回の秋田県畜産試験場と折林ファームとの共同研究でユーグレナ粉末と微細藻類クロレラの粉末を比内地鶏に与えることで、肉質のうまみや脂の色味が向上する可能性を確認したと説明。
今回の研究では、比内地鶏の特徴とされる黄色味を帯びた脂と、豊富に含まれるうまみ成分であるアラキドン酸をより引き出すことを目的に、ユーグレナ粉末とクロレラ粉末を用いた比内地鶏への給餌試験を行った。
結果、ユーグレナ粉末とクロレラ粉末を与えた比内地鶏では、脂の黄色味がより強くなったほか、アラキドン酸の含有量が増加し、うまみの向上に影響を及ぼす傾向があることが示された。
ガーブ ピンティーノの松城泰三シェフは、「メニュー開発は試行錯誤した」とした上で、開発した「夕暮れのキッシュロレーヌ」について、使用するビスケットにもユーグレナを使用したと説明した。
「み鶏」を使った期間限定特別メニューは、15日から9月30日まで展開。メニューと提供店舗は次の通り。
▽「比内地鶏ガランティーヌとポレンタ」=ガーブ東京(千代田区丸の内)
▽「比内地鶏と香ばしい野菜のサラダ仕立て ユーグレナと山葵のクレマ添え」=ドローイング ハウス・オブ・ヒビヤ(千代田区有楽町)
▽「比内地鶏の炭火焼き ライムとセミドライトマトのグリーンマスタードソース」=ビストロバル トロワキュイ アサヌマ(台東区駒形)
▽「比内地鶏のスープ仕立て」=ガーブ セントラル(千代田区紀尾井町)
◇日本食糧新聞の2018年6月22日号の記事を転載しました。
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