サッポロビールは、千葉工場(天野仁工場長)の30周年を記念し、工場見学の「黒ラベルツアー」を全面的に刷新、工場の竣工日である20日から一般公開を再開した。
同工場はサッポロの最大の製造工場であるとともに、主力ビール「黒ラベル」の情報発信拠点。リニューアルでは黒ラベルの魅力を五感で楽しめるサウンドギャラリーなど、最新の見学手法を導入している。

14日には30周年記念式典を同工場で開催。高島英也社長が「30年間支えていただいた千葉県民、船橋市民の皆さんに感謝したい」とあいさつ。

来賓として千葉県の滝川伸輔副知事が「県にとっては京葉食品コンビナートの中心的存在で、水道局のお得意さまでもある。16年からは千葉の名産品をラベルで紹介する記念缶の売上げの一部を毎年環境保護に寄付いただいている」と祝辞を述べた。

高島社長は「竣工の4年後に技術屋として千葉工場で働き始め、3年間ビール造りやさまざまなことを経験した」と思い出話を披露。船橋市の松戸徹市長が「ふるさと納税では黒ラベルが一番人気だ。千葉工場は県内外だけでなく海外からの見学者も多く、町の魅力として欠かせない」と紹介した。

「黒ラベルツアー」(有料)は実施時間をこれまでの50分から80分に大幅に拡大。高島社長は「黒ラベルは缶を中心におかげさまで絶好調。原料からこだわっているビール工場は世界でも当社だけ。泡のきめ細かさなど自信をもって情報を発信したい」と意気込みを示す。17年の見学者数は年間6万人。18年は7万人を目指す。

同工場は船橋市の小学校3年生の副読本で紹介されており、工場見学に17年には船橋市の小学校19校2562人を受け入れている。

隣接する埠頭(ふとう)で自衛隊千葉協力本部が開催するマリンフェスタにトイレなどを提供している関係から、式典には同本部の猪森聡彦本部長1等海佐も来賓として出席した。

◇日本食糧新聞の2018年6月22日号の記事を転載しました。