静岡県在住の元祖農業ガール・藤野いち子です。静岡県西部地域は温室メロン日本一を誇る産地です。ピンと張った長い枝とはっきりしたネット模様と高い糖度。メロンはまさに果物の王様ですね。このメロンを生産すると必ずできる「子メロン」を使った、おいしいメロン漬けのレシピをご紹介します。

味わいはキュウリ! 温室メロンの副産物を使ったメロン漬け

静岡県西部地域はアールスメロン(マスクメロン)の産地。温室メロンの「クラウンメロン」と「アローマメロン」という2つのブランドが競合しています。

最近は安価なネットメロンがたくさん出ていますね。でも、味も香りもアールスメロンとの差は歴然です。それもそのはず、静岡のアールスメロンは1本の苗からたった1個だけ収穫するという贅沢仕立てなのです。

メロンはキュウリと同じウリ科キュウリ属で、花が咲いて受粉するといくつも実ができてしまいます。そこで、実は1つを残して間引くことになります。

この間引いた“子メロン”、味はキュウリにとても似ています。もとは高級メロン候補の実だったのですから、捨ててしまってはもったいないですよね。

そこで、間引きメロンを使った漬物「メロン漬け」を作ってみましょう。

止まらない!おいしい!メロン漬けのレシピ

メロンといっても、丸い形のキュウリだと思えば簡単です。基本的に子メロンの皮はやわらかいのでむく必要はありません。大きくなりすぎた子メロンで皮が固いのが気になる場合は少しむくとよいでしょう。

この大きさの子メロンは、花が終わってから5日~1週間ほどのものです。2つに切ると、真ん中にはタネになる部分がちゃんとあります。甘みは全くありません。

【材料・分量】
子メロンのほか、キュウリやミョウガなどお好みの野菜をお好きな量用意してください。
そのほか、塩昆布適量と、塩を用意します。塩は野菜重量の2%が目安です。

【 作り方】
子メロンは上下を落として8等分にくし型切りにします。キュウリやミョウガはひと口大に切ります。
そこに重量の2%の塩と、塩昆布を少々入れてよく混ぜます。

チャックつきポリ袋を使うとラクですね。

そして、おおよそ半日ほどで食べごろになります。

今回は塩と塩昆布だけで漬けましたが、浅漬けの素やしょうゆなどを入れてもおいしくできます。これがもうパリポリッ! と止まらないおいしさです! 晩酌のお供や、ご飯にもピッタリ。私はお弁当にも持って行きますが、ランチ仲間からも食べさせて! と大人気ですよ。

子メロンの入手は直売所やスーパーの産直コーナーなどで!

子メロンは主に初夏中心に、JAの直売所などで販売しています。テニスボールほどの大きさで5~6個入り200円程度です。産地から遠方でなかなか買えないという場合はインターネット通販もあります。「子メロン 摘果 メロン 通販」などで検索してみてください。

産地では、メロン漬け自体も商品として販売しています。しょうゆ漬けや粕漬けなど、産地ならではのアイデアでとてもおいしそうです。みなさんの家庭料理の参考にしてみてください。