亀田製菓とキリン、ハブの3社は、おつまみを通じたコラボレーションを始める。岩手県遠野市でキリンが展開する地域活性化策から生まれた野菜「遠野パドロン」を使い、亀田製菓のロングセラー「亀田の柿の種」の新フレーバーを開発。英国風パブを運営するハブの店舗限定で9日から発売。「亀田の柿の種」が業務用の料飲店で提供されるのは66年の発売以来初めて。

キリンのCSV活動と「亀田の柿の種」の新たな食シーンの創造を目指す亀田製菓とのコラボで生まれた商品に、すぐに提供できるおつまみの拡充を図るハブが販売店舗を提供した格好だ。

4日にハブ新宿区役所通り店で開催した試食会には、野村隆治キリン執行役員CSV戦略部長、塚本肯志亀田製菓執行役員国内事業グループ営業本部長、井上泉佐ハブ取締役が出席。生産者の吉田敦史遠野アサヒ農園代表がパドロン農家の現状や「遠野パドロン」の特徴、これまでの取組みを説明した。

右からキリンの野村隆治氏、亀田製菓の塚本肯志氏、ハブの井上泉佐氏

吉田氏は、キリンが11年から行う東北の復興支援「キリン絆プロジェクト」による農業トレーニングセンタープロジェクトの第1期卒業生。スペインでビールのおつまみとして知られるパドロンを遠野の特産物に育てるべく、13年から生産の拡大と販路拡大に取り組んでいる。

新フレーバー「亀田の柿の種 パドロン風味」は、完熟前のパドロンを凍結乾燥後にパウダー化し味を付けた。価格は1袋250円。

◇日本食糧新聞の2018年6月6日号の記事を転載しました。