和洋菓子製造販売の中島大祥堂は、展開するブランドの一つ「中島大祥堂」の古民家カフェ「中島大祥堂丹波本店」(兵庫県丹波市)とオンラインショップで、年間数tしか収穫されない「多田錦柚子」を使用したスイーツ「ゆず流し」(写真)を、8月までの夏季限定で販売開始。期間内でもなくなり次第販売は終了する。

「多田錦柚子」は昭和40年代、徳島県名西郡神山町の多田謙一氏が、山口県の友人から無核ユズの果実をもらい受け、わずかに含まれていた種子をまき育成したのが始まりといわれている。

同商品に使用されている「多田錦柚子」は、一般的な本ユズよりも小ぶりで、豊かな香りと果汁が多いのが特徴。過去には、多くのユズ生産者組合のメンバーによって育てられていたが、過疎化による生産農家の減少や栽培の難しさから、現在は年間数tしか収穫されておらず、市場にほとんど出回らない。

一般的なユズの果汁は全体の18%程度のところ、「多田錦柚子」は30%を超える果汁量とされる。また白いワタが薄いため、苦みも少なく、皮が繊細で口当たりが良い。

「ゆず流し」は、ユズの果肉とピールが入った葛もちに、程よい酸味のゆずジュレソースをからめて食べる、2層仕立てのデザート。

同社は「なめらかで、とろけるような葛もちのやさしい食感と、さわやかなユズの香りの絶妙なハーモニーが心地よい、夏にぴったりなデザート。夏の贈り物・お中元にぴったりの商品。ソーダ水、シャンパンや日本酒などにもぴったり」と自信を見せる。

価格は1個400円(税抜き、以下同)、4個入り1800円、9個入り4000円、12個入り5200円。中島大祥堂丹波本店物販コーナーのほか、オンラインショップでも販売している(1個売りは丹波本店のみ)。

◇日本食糧新聞の2018年5月16日号の記事を転載しました。