ネスレ日本は、訪日客市場の獲得に向けて日本酒の魅力を世界に向け発信する、中田英寿氏がプロデュースし、開発を進めている新「キットカット日本酒」を今秋発売する。
「キットカット」は、〈抹茶〉味を中心に訪日外国人観光客が選ぶ定番土産として選ばれており、16年2月に発売した〈日本酒〉味は、予想を上回る実績を示しており、同社では、中田氏プロデュースの新商品を投入し、インバウンド需要の活性化と〈抹茶〉に続く2本目の柱に育成する構えだ。

同社はインバウンド需要の獲得を強化するため、サッカー日本代表を引退後、自ら世界や日本国内を巡った経験を経て、日本酒をはじめとした伝統産業の魅力を世界に広める活動に注力している中田英寿氏とコラボする。中田氏が厳選した銘柄を使用することで、さらに本格感を増した新「キットカット日本酒」として、今秋にリニューアル発売予定で、パッケージデザインも中田氏が監修する。

10日、東京・六本木ヒルズで開催中の日本酒の祭典「CRAFT SAKE WEEK」内のネスレ日本ブースで開催した「キットカット日本酒×中田英寿」コラボレーション発表会で、ネスレ日本コンフェクショナリー事業本部マーケティングの槇亮次部長は中田氏とのコラボ経緯について、昨年の「CRAFT SAKE WEEK」で、「日本酒の奥深さと幅広さを実感すると同時に中田さんと、幅広く日本酒の良さを知ってもらうために、さまざまな日本酒とも挑戦できないかという話になり、約1年をかけ、さまざまなアドバイスとアイデアをいただきながら開発を進めている」と説明。

中田氏は、「昨年、キットカット日本酒を食べ、日本酒の味を感じられながらチョコとしてまとまっており、おいしいと感じた。一方、どこの酒かすを使用しているかなどの疑問も感じた。より味を追求できるとの思いで、槇さんに話をした」と説明。

今後、2品に絞り込んだ試作品を「CRAFT SAKE WEEK」会場で270組限定で提供し、同社初となる、消費者による投票で最終的に発売する商品を決定する。

◇日本食糧新聞の2017年4月17日号の記事を転載しました。