中央ヨーロッパに位置するハンガリーの首都ブダペスト在住のフードライター旅野きっこです。ブダペストを拠点にしながらヨーロッパに広がる様々なグルメを美味しいお酒と共に楽しむ日々を送っています。
さて、今回は南米発のスーパーフード「キヌア」をご紹介します。日本国内でもスーパーフードとしての認知度が高まっていますが、BIOショップの多いヨーロッパ、そしてハンガリーでも大人気なキヌア。どのように食べたら良いのでしょうか。

キヌアって何?美味しいの?

2013年の「国際キヌア年」は、国連食糧農業機関(FAO)の定めた国際年のひとつです。日本でもキヌアの普及、育成、より詳しい情報を…と専門機関「日本キヌア協会」が2016年に設立され、2月20日が「キヌアの日」に制定されました。

皆さん、キヌアって見たこと、食べたことはありますか? 実際はどんなものなのでしょう。ヒユ科アカザ亜科に属する植物…とのことですが、ちょっとよく分かりませんよね。

実物は白や濃い茶色の直径1.5ミリくらいの丸い粒で、その中に素晴らしい栄養素が含まれています。スーパーフードとしてNASAなどでも取り入れられているほど、優良な食物なのです。

健康に良いばかりか、美容にも良いとされるため、ハリウッド女優をはじめとする世の多くの女性、特に健康と美に邁進する人には馴染みのあるものとなっています。

ヨーロッパは日本に比べてBIO食品・製品への関心が高く、BIOショップも多く存在します。日本の健康食品=納豆や豆腐、濃い緑の食材はあまり手に入りませんが、ヨーロッパの人達はよりストイックなベジタリアンの道を選ぶ場合も日本よりはるかに多いといえます。

そんな健康志向のヨーロピアンの中に定着しているキヌア。BIOショップの他に、街中に点在する「dm」や「ROSSMAN」などのドラッグストアで手に入ります。これらは日本の「マツモトキヨシ」のような場所!

さて、食べてみましょう!

キヌアはどのように食べれば美味しいのでしょうか。そしてヨーロッパ、そしてハンガリーなどではどのように調理されているのでしょうか。

キヌアはお米のように「主食」的な食べ方をすることができます。水洗いしたキヌアを水と一緒に鍋に入れ、火にかけます。

ただ、お米よりかなり小さな粒であるため、目の細かいザルなどに1カップなど計量し、小さな泡が出なくなるまでよーく洗うことが必要です。この泡が出ている間は味にもエグみが出るので、よく洗いましょう。

十分に洗えたら、キヌアとキヌアの倍量の水を小鍋に入れ、火にかけます。キヌアが1カップなら水は2カップですよ! そして、その際にコンソメや野菜出汁を入れるととってもおいしく仕上がるのです。ただ水で炊くよりもかなりオススメです。

筆者は日本で購入した「茅乃舎の野菜出汁」1パックと少々の塩を入れ、水分が無くなるまで弱火で時々混ぜながら火にかけます。

美味しくてたまらない!もっと食べたいキヌア

このように調理したキヌアをどうやって食べるかというと…。ハンガリーの健康志向を売りにするカフェなどでは、「キヌアサラダ」として様々な生野菜サラダにキヌアを散らしてドレッシングをかけて食べられています。

このようにサラダとして食べる場合は、特にコンソメなどを入れて炊きあげる必要はありません。後でドレッシングをかける訳ですから。

でも、例えばちょっとしたメイン料理の付け合せとして、ライスやパンのように食べる時は、前述のように味をつけて炊くと良いでしょう。

例えば、チキンの煮込みや豆の煮込みの場合、ハンガリーではライスやパン、ガルシュカと呼ばれる手作りパスタなど一緒に出されます。この時、キヌアをそれらの代わりにすれば、料理の栄養、カロリーなどが一気に女性にとって嬉しいものとなります。

キヌアは、日本で主に作られる洋食、例えばハンバーグの中に入れるだけでなく、それこそ洋風に煮込むもの全てと合います。特に付け合せなくても、野菜出汁で炊くと味見が止まらないほど美味しくて筆者は大好きです!

とっても美味しくて身体にとても良いキヌア、ネットやちょっとした輸入食材店(例えばカルディなど)でも取り扱っているので、まだ試したことのない人はこの機会に生活に取り入れてみてはいかがですか?