イースターには、なぜタマゴなの?オランダの街や家庭では…
初めまして。オランダの中央部にある小さなHarderwijkという街に住み、フードビジネスコンサルタントをしている白神三津恵と申します。この街に住んでもうすぐ19年、あっという間ですね。このオランダの小さな街から、皆さまにオランダの食情報をお届けさせていただきます。
暗く長い冬を乗り越え、日照時間が長くなる3月から4月ごろにかけて訪れるイースター。今年のイースターは、4月16日ですね。オランダの人々は、この時期を指折り数えて待っています。
オランダ人が春の到来を喜ぶ日
日本でも近年、イースターのお祝いを始めている企業さんを見かけますよね。オランダ国内の各商業施設はこぞって店舗をイースター仕様に飾り付け、陳列棚もイースター関連商品が目白押し。可愛いイースターチョコレートやクッキーなどが所狭しと並びます。イースターの期間にいただくご馳走が店頭に並び始めると、オランダの人々は心躍る春の到来を喜びます。
イースターは別名、復活祭。十字架にかけられて亡くなったキリスト様が、3日目に復活したことを祝う日の事です。ただこの日にちの設定が「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日」という定義で定められた日にお祝いをするため、毎年お祝いする日が異なるのが特徴。
イースターの前の金曜日は「聖金曜日」と呼ばれます。この金曜日は、商業施設などは通常より閉店が早く、学校などもお休みになります。
自宅の中や庭に「卵」を隠して…
さて、イースターと聞いて思い浮かぶのが卵探し。わが家でも子どもたちが小さかったころは、オランダの伝統に従ってイースターの前夜にゆで卵を作り、子どもたちが寝静まってから庭に卵を隠したものです。そして、家の中にもチョコレートの卵を隠して準備終了。
翌朝、起きてきた子どもたちは、階段の隅やテレビの裏などに隠されているチョコレートの卵を朝から大騒ぎで探します。室内の卵(チョコ)を探し終わると、外に出て本物の(ゆで)卵探し。ザルや籠をもって庭に出て、ひたすら探します。子どもたちが探し出したゆで卵は、朝食としておいしくいただきます!
イースターといえば必ず登場するのが、卵とイースターバニーと子羊。登場する理由に諸説あるようですが有力なのは卵は、そのまま命の象徴。特に卵の黄身は、命を与えてくれる色なのでイースターの時期は、街が黄色に染まります。
ウサギは多産であることから、命の象徴。またウサギは、イースターの卵を隠すためイースターに登場するという説もあるようです。この時期に生まれる可愛い子羊たちも、命の誕生の象徴としてイースターを飾ってくれますね。イースターに登場するキャラクターたちは、全て春と新しい命を象徴する動物ですね。
オランダ人はイースターに何を食べる?
伝統行事には、伝統食がつきもの。イースターにオランダ人は何を食べているのでしょう?
一番食べられているのがタマゴ。タマゴといっても、本物の卵からチョコレートやクッキーの卵、ストールと呼ばれる甘いパン、イースター時期限定のデコレーションケーキなどお菓子だけでも多種多彩。
タマゴと並んで食されるのは、チョコレートでしょうね。チョコレートも、卵型やヒヨコ型、イースターラビットやヒツジの形まで実に、さまざまな形で店頭を飾ります。二番目はイースター仕様のケーキやラム肉などでしょうか。
次回は、わが家でのイースターの食事を書いてみたいと思います。
コメント
記事コメント投稿サービス利用規約に同意の上ご利用ください。