岩塚製菓は5日から3月末まで、福島県南相馬市の子どもたちと作った米粉スナック「バタしょっと」に、少し大人なホタテ風味を加えて2種類の期間限定パッケージを発売している。発売から6年目を迎え、17歳になった当時の子どもたちや南相馬市が誇る行事の一つ「相馬野馬追」をパッケージにデザイン。売上げ1袋につき1円を被災地復興のために寄付する。

岩塚製菓は11年の東日本大震災発生直後から、復興支援活動「明日へつなごうプロジェクト」を発足し、南相馬市の子どもたちへ支援活動を継続して行っている。「バタしょっと」(45g、ノンプリントプライス=想定税込み価格130円)は、その活動の一環「作るぞ!元気なおせんべい授業」で、南相馬市大甕(おおみか)小学校と太田小学校の子どもたちが商品開発を行い誕生した商品。

南相馬市を紹介したパッケージの「バタしょっと」。17歳になった子どもたちの写真もデザイン

家族みんなで食べてほしいというコンセプトに、ふわっと軟らかい一口サイズの米粉スナックで、13年から販売し毎年期間限定で発売している。

今回は、当時小学校6年生だった子どもたちが17歳となり、「成長している自分たちを届けたい」「南相馬の良さをもっと伝えたい」という思いから、大人の風味にリニューアルした。同品と同時期に発売する「45gふわっとやわらかえび味」と2品を対象に、売上げ1袋1円を「南相馬市みらい夢義援金」へ寄付する。

5日の「バタしょっと」発売に合わせて、子どもたちと社員の思いがぎゅっと詰まった書籍も販売開始する

また、発売の5日に合わせて、同社が取り組んできた支援活動や社員の思いをまとめた書籍「子どもたちの笑顔の花が咲いた~創業の心の継承と進化~『明日へつなごうプロジェクト』の軌跡」(A5判、128ページ、1000円)をアマゾンや一部書店で発売。子どもたちとの出会いや、「バタしょっと」開発までの経緯、支援活動を継続することで社業にもたらす影響などの内容となっている。

◇日本食糧新聞の2018年2月7日号の記事を転載しました。