長崎生まれ長崎育ちのたべぷろ編集部員・三木純人です。長崎県は、海岸線の長さが47都道府県中、北海道に次いで2位なんです。面積で比較すると長崎県は北海道の20分の1なだけに、これはすごいことなんです!ちょっとお国自慢が入ってしまいましたが(笑)何が言いたいかというと、長崎県はそれだけ海鮮物が豊富だということです。
そこで、今回は言わずと知れた長崎名物「からすみ」の進化系である「生からすみ」をご紹介します。飲んべえなら、その名を聞いただけで唾をごくりと飲み込むはずです(笑)。そう、酒飲みには酒飲みならではの、生からすみの嗜(たしな)み方があるのです。

「生からすみ」は、からすみよりも気軽に楽しめる酒肴

からすみは、ボラの卵巣を塩漬けして乾燥させたもので、日本三大珍味の一つです。長崎で高価な食べ物といえば、からすみを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。お酒好きな人に贈ると非常に喜ばれるギフトでもあります。

今回ご紹介する「生からすみ」は、通常のからすみに比べると少しお手軽に求められる価格ですので、自分で酒のつまみにするのもおすすめです。

ただ、通常のからすみと比べると「生からすみ」は鮮度が命ですから、一度開封すると冷蔵庫に保管しているとしても1~2週間で食べきるほうがよいでしょう。幸い生からすみは酒の肴としてだけでなく、料理などにもバリエーション豊かに使用できます。

生からすみで至高の「ごはん乗せ」

生からすみは、まずはその味をスプーンですくって直接食べてみましょう。えもいわれぬ豊かな甘さが口に広がります。お次に、至高の“ごはん乗せ”を試しましょう。ほかほかの湯気が立っている白飯に、生からすみをたっぷり乗せます。

箸で口に運ぶと、う~ん! これ以上のごはん乗せがこの世に存在するでしょうか!? ウニともまた違った、上品で気品高い味が楽しめます。

生からすみを薄切り大根に乗せて焼酎の肴に

生からすみを肴にするなら、一番合うお酒は何でしょうか? 私的には、ここはやはり地元の麦焼酎がおすすめです。ここ長崎県には麦焼酎の発祥の地・壱岐の島があり、麦焼酎の醸造が盛んなんです。

では、麦焼酎を一献。トポトポトポ・・・。肴は、新鮮な大根をスライスして、その上に生からすみを盛ったものです。

大根の食感と生からすみが運んでくる太平洋の潮の香り。そこに麦焼酎の澄んだ味わいが相まって、深い余韻を生み出します。ああ、これぞ至上のひと時・・・!

今回は酒飲みの、酒飲みによる、酒飲みのための「生からすみ」の食し方をご紹介しましたが、生からすみはこの他にも料理にもアレンジが可能です。それはまたの機会にでもご紹介するとしましょう。