上野風月堂は今年創業270年を迎えるに当たり、東京・上野風月堂本店の1階売店・喫茶室および2階のパーラーのリニューアル工事を行っていたが、15日リニューアルオープンした。
新店舗は、同社の経営理念の「変化を愉しみ、文化を創る」を体現した旗艦店として、270年の歴史と伝統をベースにオリジナリティーを発信し「時代とともに進化し続ける上野のランドマーク」を目指す。

14日に開催したプレス内覧会で大住佑介社長は、「再開発が進む上野・御徒町地区の新しいランドマークを作るという思いで3年前に決意した。この店に足を運ぶために上野に来るような店にし、上野のさらなる発展に貢献する」と決意を述べた。

大住佑介社長

1階の本社売店は、工房一体の体験型ショップとしてリニューアルした。新発売する「ゴーフレーシュ」は、同社代表商品「ゴーフレット」の新たな可能性を追求した。生地は、もちっとした食感でサンドクリームも従来品とは違い、水分量が多い滑らかな口どけを実現した。〈シュガーバター〉〈キャラメル〉の2種類を客前で焼き上げて提供する。税込み280円。

江戸時代から作り続けている「東京カステラ」は、手軽さ食べやすさを目指し、ひとくちサイズで6面を焼き上げたスタイルで提供。また、トッピングとして〈ホイップバター〉〈あんこ〉など5種類を用意。300円、トッピングは50~80円。

さらに、店内で提供するコーヒーは、世田谷にある「NOZY COFFEE」のシングルオリジン豆を特別にブレンドし、1杯ごとに豆からひき、ハンドドリップする。

2階のパーラーは、新たにレストラン「KANAME(かなめ)」として開店。大住社長は、「古きを生かしながら、新しきを創る」をコンセプトに「DNAの洋食をベースにさらに進化させた洋食」を提供すると説明。

大人の街、上野の落ち着いた雰囲気と文化の香りを楽しめるような上質な空間を提供し、上野を訪れる人たちの目的に合わせた価値を提供するレストランとして生まれ変わった。

◇日本食糧新聞の2017年11月17日号の記事を転載しました。