岡山県立岡山東商業高等学校は、地域の特産品である「桃太郎トマト」を使用した調味料を開発し、3月24日に羽田空港JAL生協で生徒が実際に商品を売り込む商談と試食販売を行った。企業の担当者とじかに商談交渉をして開発商品をアピールすることで販売機会を創出し、さらには岡山県の地域活性化を目指している。

同校はこれまで、生徒のアイデアによる商品をメーカーと共同で開発してきた。14年発売の「ももたろうとまとぽんず」に続いて「桃太郎トマトとんかつソース」「桃太郎トマト焼肉のたれ」の3種類を発売し、これらの商品は「商業高校フードグランプリ」で3年連続入賞している。

今年1月にJAL岡山支店が同校でマナー講習会を開催した縁から、今回の商談の機会を得た。試食販売では予想を超える本数が売れ、3種類すべてを購入するCAの姿もみられた。

ビジネス創造科3年の福圓佳恭さんは「岡山県は人口減や少子高齢化が進み、地域活性化がしたくて特産品の桃太郎トマトを使った商品を開発した。業者の方と意見を出し合って味を決めるのが難しかった」と商品開発に関わった感想を述べた。中江秀樹進路指導課長は「商品開発が進路に役立ついい勉強になればと思いスタートした。岡山のPRと地域活性化にもつながれば」と話す。

生徒開発の商品は、羽田・成田・札幌のJAL生協など計7店舗で、3月24日から発売している。

「ももたろうとまとぽんず」(右)に続いて「桃太郎トマトとんかつソース』『桃太郎トマト焼肉のたれ』を開発

◇日本食糧新聞の2017年4月5日号の記事を転載しました。