フランス北西部ノルマンディー地方在住のトラベルコーディネーター小川裕子です。10月も中旬を過ぎると、ノルマンディーでは木々が赤や黄色に色づき始め、美しい紅葉の季節の訪れを感じております。南ノルマンディーはこの時期、キノコ狩りを楽しむ方で賑わっており、大小様々な森でキノコ狩りツアーが行われています。今回はそのキノコを使った創作料理が楽しめるレストランをご紹介致します。

ミシュラン一つ星のホテル&レストランへ

以前「キノコのケーキ」の記事でご紹介致しました、南ノルマンディー Bagnoles de l’Orne(バニョル・ド・ロルヌ市) の一流シェフFranck Quinton(フランク・カントン)氏。1998年からミシュラン一つ星を保持しているホテル&レストラン「Le Manoir du Lys( ル・マノワール・デュ・リス)」のシェフで、キノコ料理の専門家でもあります。

四季折々のノルマンディーの旬の素材を生かし、目でも、舌でも、そして香りでも、五感で楽しませてもらえるお料理を創作されていて、芸術作品のような美しいお料理ばかり。

「L’Asperge et la Morille(アスパラガスとモリーユ茸)」

バニョル・ド・ロルヌ市はこの地に湧き出る天然水を利用した「温泉保養」が名高いだけに、訪れる方も健康志向の方が多くいらっしゃいます。シェフ・フランク氏の奏でるメニューの中には「和牛」だったり、SUSHIだったり、長寿国「日本」を意識しているのかなと思わせるメニューもあったりして、日本人のお客様にもとても好評のレストランです。

Wagyu-和牛

秋限定のキノコ料理も楽しめます

以前 秋のキノコシーズンにレストランに立ち寄った際には 通常のメニューの他に「キノコのメニュー表」もあり、採取した後の新鮮なキノコの盛り合わせを頼んだことがありました。

この写真の中には

  1. Trompette de la mort(トロンペット・ド・ラ・モール)
  2. Girolle  aux abricots/romarin/amandes(ジロール茸 アプリコット、ローズマリー、アーモンド)
  3. Chanterelle Jaune à la crème de foie gras(シャントレール・ジョーヌ フォアグラクリーム)
  4. Pied de Mouton aux tomates BIO/basilic(ピエ・ド・ムートン トマトとバジルソース)
  5. Pied Bleu à la crème d’ail(ピエブルー ニンニククリームソース)
  6.  Spararis(ハナビラタケ)

一皿の中に6種類のキノコが別々の味付けで盛り付けられており、食べたことのないキノコばかりで感動のひと時でした。茸メニューは「その時に採取できるキノコによっても変わってくる」とのこと。秋のシーズンならではのお楽しみメニューでした。

©Gérard Houdou /Girolle ジロール茸

キノコ尽くしの空間で、秋の味覚を堪能! 料理レッスンも

レストラン「ル・マノワール・デュ・リス」では、シェフの芸術的なお料理を楽しむ他にも、シェフと一緒にマルシェ(市場)へ行き、その日に見つけた新鮮な素材をシェフの指導の元でお料理できる「ルトゥール デュ マルシェ」という料理レッスンもやっています。

レストラン内のインテリアもキノコがいっぱい。

ゆったりとした空間でのお食事の後は、レストラン上階に23部屋ございます都会の喧騒を離れ大自然の中にすっぽりと溶け込めるようなお部屋で過ごすことも。23部屋すべて違ったデザインとなっており、お部屋の内装を楽しみながら滞在ができます。

また敷地内にある7つのPavillonは、木のぬくもりを感じられるモダンなコテージ。夜は満天の星空を眺めながら休み、朝は小鳥のさえずりで目が覚め、まるで自然の中に暮らしているかのような癒しの空間です。

秋の紅葉&味覚を楽しみに、是非お立ち寄りくださいませ。

<取材先>
Le Manoir Du Lys
住所 Route de Juvigny – La Croix Gautier 61140 Bagnoles de l’Orne
電話 +33 (0)2 33 37 80 69

写真協力:写真家 Monsieur Gérard Houdou