豆腐やクルミも入れてヘルシー寒天スイーツ…諏訪名産・寒天のおいしい食べ方【レシピ付き】
こんにちは。長野県在住のたべぷろ編集部員・まつもとゆりかです。自然に囲まれた生活を求めて、4年前に東京から山間の町へ移住しました。季節の山野草や地野菜などを使ったご当地料理を地元の方達から習得中です! 簡単で、美味しく、ヘルシーなレシピの情報を発信して行きたいと思います。今回は長野県の諏訪地方の名産「寒天」を使った「みたらし味の寒天寄せ」をご紹介します。
寒天の味噌漬けや寒天ポテトサラダなども
一般的に、冷やし固めて食べる寒天は夏の食べ物というイメージです。でも、諏訪地方やその近郊では季節に関係なく、ちょっとした近所でのお茶飲みや祝い事、仏事などに必ず寒天料理が並んでいます。老若男女問わず、人が集まる場所に寒天料理は欠かせないアイテムなのです。
レシピのバリエーションの多さとユニークさにも驚きます。長野県に移住して初めてのお正月の席で、酒の肴に「寒天の味噌漬け」なるものを頂きビックリしたものです。これは煮溶かして棒状に形成した寒天を味噌に漬けたもので、薄くスライスして食べます。
各家庭ごとに工夫を凝らしたレシピも多く、マヨネーズ味のポテトサラダが入った寒天サラダなどはお弁当を彩る一品にもなります。
海のない諏訪地方のソウルフード
そもそも、寒天はご存知のとおり、海藻であるテングサを使った加工食品。なぜ海の無い長野県・諏訪地方で欠かせない食材になっているのか…?
地元の方に尋ねたところ、江戸時代に京都で発明された寒天が大阪~兵庫県へと広まって行き、その製法を兵庫県・丹波に出稼ぎに行っていた諏訪地方(茅野市)の男性が学んで故郷に広めたのが始まりだそうです。
冬場の最低気温が氷点下10℃になることもある寒さ、雪はそれほど降らず晴天が多いという諏訪地域の気候が寒天の製造にうってつけだったようです。以後、寒天産業が盛んになり、地元の人々の食文化に無くてはならない郷土食として今日も愛され続けているのです。
寒天は約80%が食物繊維で、それ以外にカルシウム、鉄分、カリウムなどの希少ミネラルを含んでいます。便秘の改善やダイエットに効果があると言われることはよく知られていますが、さらに血糖値やコレステロール値の低下にも効果が期待できるとされます。
無味無臭で、どんな料理にも邪魔することなく使える点も便利です。毎日の食事で手軽に摂取する方法としては、お米を炊くときに寒天を入れたり(お米2合に棒寒天1/2本)、味噌汁やスープに入れたりしてもいいですね。
シンプル&クセになる「みたらし味の寒天寄せ」
それでは、長野県の諏訪地方の「みたらし味の寒天寄せ」クルミと豆腐2種類の作り方をご紹介します。スイーツなのに豆腐?という、ちょっと不思議な寒天寄せです。シンプルですがクセになる味なんですよ。
<材料>
粉寒天 1袋(4g)
木綿豆腐 1/4丁
クルミ 15g位(お好みの量で)
砂糖 大さじ 4
醤油 大さじ 1
・タッパーなどを2個ご用意ください
<作り方>
1.豆腐はレンジで20~30秒ほど加熱し、小さめのさいの目に切る(キッチンペーパーを敷いた皿に入れて水を切っておく)。クルミは荒く砕く。
2.鍋に水を入れ、沸騰したら粉寒天を入れる。溶けたら砂糖、醤油を加え軽く混ぜる。
3.火からおろし、粗熱が取れたら2つのタッパーに半分量ずつ流し入れる。1つのタッパーにはクルミを、もう1つのタッパーには豆腐をまんべんなく散らし、冷蔵庫で冷やして固める。
こちらは豆腐入り寒天。豆腐は角切りではなく、手で荒くつぶしてもOK
寒天はゼラチンより固まるのも早く、常温でも溶けにくいので便利です。
9月になっても、まだまだ暑い日があります。お子さんも高齢の方も食べやすい健康食・寒天を、皆さんもぜひお試しください!
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