ロシア・ハバロフスク出身で料理研究家のユリア・ヴェッチノワです。2008年に来日し、東京でロシア料理教室を主宰しています。
今回はロシア風餃子、ペリメニのおいしい食べ方をご紹介します。ペリメニはシベリアの郷土料理で、モンゴルのブリヤード族から伝わったそうです。

本場ロシアでのペリメニの作り方は

ペリメニは、小麦粉、塩、卵、水とサラダ油で作った生地の皮で帽子型に具を包むのが特徴です。

ロシア風餃子の具のバリエーションはさまざまで、豚肉・牛肉、鶏肉の合挽き肉やエビ・魚肉などです。

ご自宅で作るペリメニは、手で作る方法と専用のペリメニ板(ペリメニッツァ)を使う2つの方法があります。大量のペリメニを作り、小麦粉をまぶした木の板に並べて、冬のベランダで冷やし固めてからビニール袋に入れて、冷凍するのがロシアン・スタイルです。

専用のペリメニ板を使うと一気に35~40個のペリメニができるので便利です。包む方法によって餃子の食感が変わってくるので、それもまた楽しみの一つなのではないでしょうか。

定番のシベリア風ペリメニのレシピはこちらでご確認ください。

手作りのロシア風餃子ペリメニ

シベリア風ペリメニ (53~55個)

<生地>
小麦粉(強力粉+薄力粉)・・・200g
塩・・・4g
卵・・・20g
水・・・80g
サラダ油・・・大さじ1

<具>
合挽き肉(牛と豚肉)・・・250g
玉ねぎ・・・125g
塩・・・4g
黒胡椒・・・1g
ナツメグ・・・少々

<ゆで湯>
水・・・2L
塩・・・大さじ1
ローリエ・・・1枚
黒粒コショウ・・・3~5個
ホールのオール・スパイス・・・3~5個

<仕上げ>
無塩バター・・・20g
刻んだハープ(イタリアン・パセリ/ディール)・・・適量
サワークリーム・・・適量

<作り方>

  1. 生地を作る。ボウルの中に振るった粉を入れ、中央にくぼみを作り、塩、卵、水、サラダ油を入れ、材料を混ぜ合わせる。
  2. 生地がまとまってきたら、台の上に出し、滑らかになるまで10分ぐらい捏ねる。
  3. 生地をボウルの中に戻し、乾燥しないようにラップをかけ、室温で30分ぐらい休ませる。
  4. 具を作る。玉ねぎをフード・プロセッサーなどでピューレ状にすりおろす。ボウルの中に合挽き肉、塩、胡椒、ナツメグを加えてよく練る。玉ねぎを加え、混ぜ合わせて、冷やす。
  5. ペリメニの形を整える。台に打ち粉をして休ませた生地を2mm程度に伸ばし、6cmの丸いセールクルで生地をくり抜く。7gの具を生地にのせて、縁をしっかり閉じて半月形にして、両端をつけて帽子型にする。
  6. 木の板に打ち粉をまぶし、5のペリメニを並べ、冷凍庫で冷やし固める。
  7. ペリメニを茹でる。水の中にスパイスを入れ、沸騰させる。冷凍ペリメニを加え、ペリメニが浮き上がってから5~6分ぐらい茹でる。お湯を切って、バターで和える。ハーブを飾り、サワークリームを添える。
シベリア風水餃子

ペリメニはつるん、もちもち!

ロシア風餃子、ペリメニの手作りの皮は、モッチリとした食感がたまりません。

ペリメニはローリエ、塩、黒胡椒やオール・スパイスを加えたお湯で餃子を茹でてから、水気を切って、バターで和えると風味が出てより美味しくいただけます。

さまざまなスープやメイン料理などに乳製品を加えるのがロシア料理の魅力で、ペリメニにもスメタナを添えるのが定番の食べ方です。スメタナとは、ロシア風サワークリームのことを言います。

男性は挽きたての黒胡椒をたっぷりかけてサワークリームやマヨネーズ、お酢につけて食べるのが定番です。

仕上げに、味をひきしめる薬味として、香菜は大事な役割を担っているといえるでしょう。刻んだイタリアン・パセリやディールはペリメニに欠かせないのです。

ウォッカと共にロシア風スープ餃子!

ロシアのお酒といえばウォッカでしょう!ペリメニとウォッカの相性も抜群と言われています。

茹でる以外に、スープ仕立ての水餃子という食べ方も存在しています。自家製とりガラのブイヨンをとって、茹で上がったペリメニをブイヨンの中に入れてロシア風スープ餃子として食べたりします。

とりガラのブイヨンのレシピはこちらの記事を参考してみてください。

ロシア風ジューシーな焼き餃子!

ロシアの焼き餃子も人気があり、中国の焼き餃子の作り方と似ているそうです。余った水餃子をおいしく食べられるのにバターで焼いたりします。

または、冷凍のままペリメニの両面を炒めてから、ブイヨンや水を加えて蒸し焼きしてジューシーに出来上ります。

ロシア風ジューシーな焼き餃子

どうでしたか?餃子の新しい食べ方にインスピレーションを受けましたか?
よかったら、ぜひロシア風の食べ方を試してみてください。