BIO料理研究家の倉岡生夏です。少しずつ秋らしくなってきましたね。私は涼しくなると、つい「すいとん」を食べたくなります。
みなさん、すいとんを食べたことはありますか?栄養価も高く様々な地域で親しまれています。これからの時期にぴったりグルテンフリーのすいとんレシピを伝授します!

すいとんの歴史

すいとん(水団)は、室町時代からあり小麦粉と水を手で丸めて、汁で煮た日本料理のことをいいます。すいとんと聞いて、ピンとこない方もいると思います。それは郷土料理の一種で、呼ばれ方や味付けや具材で地域によって呼び方が違うからです。

岩手県北部「ひっつみ」「とってなげ」

宮城県から岩手県「はっと」

埼玉県「つみっこ」

信州地方の一部「おだんす」

と、呼ばれています。

また、山梨県の郷土料理として有名な「ほうとう」も、「すいとん」の仲間といわれています。

すいとんは、戦時中によく食べられていました。第二次世界大戦末期から終戦にかけて日本では、主食のお米に変わる代用食として、すいとんが作られることが多かったといわれています。戦争により食物資が乏しく小麦粉も不足していたため、大豆粉やトウモロコシ粉、高粱粉、ヌカなどが混ぜられたものを材料として作られました。

本来のすいとんと呼べるような代物ではなかったといいます。水で溶いた粉を汁や、ただのお湯に直接落とし込んで団子のように固めたそうです。昆布、煮干や鰹節などの出汁も入手できないために出汁は取らず、味噌、醤油、塩も不足していたので味付けの余裕もなく野菜や肉などの具が入ることは無かったようです。

そんな歴史のあるすいとんですが、現在は学校給食のメニューにされるほど味も栄養バランスも良いものになっています。

様々な歴史のある郷土料理のすいとんをもっとたくさんの方に食べてもらいたい。

そう思い、アレンジすいとんレシピを考えました。

親子でコネコネ♪グルテンフリーすいとん作りに挑戦しよう!

本来すいとんは小麦粉で作られますが、グルテンフリーすいとんは米粉で作ります。グルテンアレルギーや、グルテンフリーダイエットをされている方でも気軽に食べられます。

<材料 2〜3人前>

  • 米粉 100g
  • 片栗粉 30g
  • 熱湯 100cc〜110cc

<作り方>

1.ボウルに材料を全て入れてひとかたまりにする。

2.ちぎり、耳たぶのような形にする。

3.熱湯で一回茹でる。 上にすいとんがあがってきたらOK!

4.お好みのお味噌やお鍋などに一回茹でたすいとんを入れるだけ!

とても簡単! 食べた感想は、モチモチ!

アレンジすいとん

すいとんといえばお味噌や豚汁に入れることが多いと思いますが、いろいろな汁物にも合います。

お味噌汁に酒粕を加えた発酵グルテンフリーすいとん

野菜も沢山いれると美味しいですね。

残暑のこの時期におススメ カレー味のすいとん!

スパイシーなカレー味にも合います。

みなさんもグルテンフリーすいとんを大きな鍋で作り、家族団欒を楽しんでみてはいかがですか?