江上料理学院は、ケンミン食品と、食に関する資格で人気の高い「フードコーディネーターコース」カリキュラムの一環として、「ビーフン料理コンテスト」を開催。フードコーディネーターの卵たちが5~6人のチームに分かれ、メニュー作りから料理、プレゼンテーションまでを協力して行い、江上種英同学院フードコーディネータースクール校長やケンミン食品社員、生徒たちが評価し、グランプリを決定する。

7月27日に開催したコンテストでは、「夏に食べたいビーフンのおもてなし」をテーマに定めた。最初にマーケティング部企画課の本吉良子課長が、製法や歴史、栄養、料理、マーケットなど幅広い観点からビーフンについてレクチャーした。中でも健康機能性として、食後血糖値の上昇が緩やかな「低GI食品」であり、小麦アレルギーに対応したグルテンフリー食品であることを強調した。

協力して料理を作るフードコーディネーターの卵たち

その後生徒たちは、5班に分かれ、指定された近隣のスーパーで2000円を上限に食材を購入し、料理を作ったのち、プレゼンテーションを行った。江上学校長らが(1)おもてなしの部分が明らかにされているか(2)季節感が出ているかなどを重視し、厳正なる審査を行った。

優勝レシピは「ひんやり栄養満点~ビーフンと夏野菜のテリーヌ」で、ビーフンと野菜、湯がいたササミを重ね合せ、寒天で固めたもの。作った生徒たちは「新発想で夏にぴったりのおしゃれメニューをと思った。コメが主原料のビーフンは和風味と相性が良く、梅を使い白だしで味付けした。調理は意外と簡単で、夏休みに子どもと一緒に作ることもできる」など話した。

江上栄子学院長は「料理コンテスト形式の授業は、卒業後の生徒たちにとって、世間で開催されるコンテスト優勝が確実にキャリアアップにつながるため、レシピ作りの視点などを学んでほしいという狙いがある。和洋中とメニュー汎用性があり、おいしく健康的で、小麦アレルギーにも対応でき、幅広い層に食べてもらえるビーフンに当校として魅力を感じ、ケンミン食品の協力を得て開催の運びとなった。15年から合計6回開催したが、回を重ねるごとにレベルアップしている」と話した。

ケンミン食品キッチンスタジオで「健民ダイニング風焼ビーフン」紹介

ちょっとしたコツでプロの味の焼ビーフンができる

ケンミン食品が本社ビル4階のプレゼンテーションルーム併設キッチンスタジオで開催する「ビーフン料理教室」は、同社ホームページやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、地元フリーペーパー、TVなどの告知を通じて行い、毎回応募者数を超える応募が寄せられ、狭き門となっている。参加者は料理に関心のある中高年はもとより、若年主婦層も多く参加している。

料理教室では「健民ダイニング風焼ビーフン」ほか、米めんを使ったおいしく手軽なメニューを紹介。同社が神戸の本社屋1階と東京・六本木に展開する、ビーフンメニューがウリの中華レストラン「健民ダイニング」で提供する焼ビーフンの作り方のコツを紹介し、参加者から「レストランの味がこんなに簡単に作れるなんて」と好評を得ている。

焼ビーフンのポイントとして(1)ビーフン(乾麺)をボイルしたのちしっかり絞って水を切る(2)ビーフン同士がくっつかないよう、フライパン全体に広げて表面をしっかり焼く(3)ビーフンがパラッとしたら器に移し、空になったフライパンで豚肉と野菜を芳ばしい香りが出るまでしっかり炒める(4)ビーフンを戻し具材としっかり炒め合わせ、野菜の風味をめんに移すなど。

このキッチンスタジオは、米めんを基軸とした食の情報発信と商品・メニュー開発が主な目的で、顧客や消費者を頻繁に招くことで末端情報の収集、開設を機に兵庫県篠山工場から引っ越した商品開発部隊が、商品やメニュー開発のリソースとしている。

◇日本食糧新聞の2017年8月9日号の記事を転載しました。