カネテツデリカフーズは、毛ガニの見た目、味、食感を再現した代替シーフード「だいたい毛ガニ」(オープン価格)=写真=を6月から発売している。「だいたい」と「代替」を掛け合わせたカネテツらしい遊び心のある商品名で、プチ贅沢なおつまみとして手軽に毛ガニの風味を楽しめる。

カニの中でも特に高級な毛ガニの特徴である太く短い脚を再現し、身の色も本物に近づけて赤みを出した。味には毛ガニの特徴的なアミノ酸「アルギニン」を配合。カニエキスとカニオイルの量を「ほぼカニ」より増量し、カニの風味を引き立てた。絹のように細い繊維は口の中で優しくほどけ、従来のカニ風味かまぼことはまったく異なる新食感を味わえる。さらにより一層おいしさが引き立つように、本物の毛ガニで最もおいしいといわれるカニ味噌を表現した「特製カニ味噌だれ」も添付した。

近年、健康志向の高まりや簡便需要などの影響からカニ風味かまぼこの市場は伸長傾向にあるが、カニの価格高騰により「本格タイプ」のカニカマが市場をけん引。同社の「ほぼカニ」は2022年の全練り製品の年間売上げで1位の人気商品となっている。

「ほぼカニ」の人気の高まりの中、一部食品スーパー担当者の「鮮魚売場でも販売したい」という要望を受け、同品を開発。97年の歴史で積み上げた練り製品の加工技術や「ほぼカニ」で培った開発技術を生かした。同社は「今後も独自性あふれるモノ作りを行う」としている。

◇日本食糧新聞の2023年6月9日号の記事を転載しました。