キユーピーは今夏秋、主婦層の家庭内料理に対するニーズに対応する新シリーズを投入する。8月16日から、鍋ひとつでパスタの調理が完結するパスタソース「キユーピー3分クッキング ワンポットパスタ」を全3品で全国発売。試行錯誤により、ゆで汁をソースに活用できる粘度をこのほど実現、鍋ひとつで野菜たっぷりのパスタ料理が完成する濃縮タイプのソースとして提案する。

同社では14年から16年の3年間、鍋用パスタソース「鍋パスタ」を秋冬限定で発売。秋冬の定番メニューである鍋で、パスタを楽しむ新提案として一定の支持を得た。中でも鍋ひとつで調理が済む簡便さと野菜がたっぷり取れる健康感に評価が高く、「ワンポット」シリーズではこの点を生かして、通年で楽しめるメニュー商品として提案する。

開発では鍋メニューではなくパスタ料理として楽しむため、調理が終わるころにゆで汁が程よく絡むパスタソースに変化するよう絶妙な粘度を追求。この粘度に仕上げるため、開発担当者は数十回にわたる試作を繰り返した。

同社調査によると主婦の調理スキルは年々低下傾向で、レシピのアレンジや有り合わせの材料でメニューを考えることも苦手化しているという。同シリーズはこれらの層をターゲットにし、簡便調理で家族に野菜たっぷりメニューを食べさせたいというニーズに対応する。

展開するのは、チキンのコクとうまみを生かした滑らかでクリーミーな「なめらかクリーム味」、じっくり炒めたニンニクと玉ネギのコクを生かした「コクのトマト味」、かつおと昆布の合わせだしを利かせて、香り高いたまり醤油で仕立てた「だし醤油味」の3品。

いずれも調理方法は鍋に濃縮タイプのソースである同品と水を入れ、沸騰させたのち乾麺と具材を一緒に煮込むだけ。乾麺と煮込むことで、ゆで汁が程よいとろみを持ったパスタソースに変化し、麺の別ゆでやソースを別に作る必要がない。

また家庭にある常備野菜を活用することで、野菜たっぷりの具だくさんメニューも簡単に作れ、数人分を一度に作れることや後片付けが簡単なことから、家族団らんの夕食シーンに適する。内容量は2人前2袋と小分けで設計、食シーンに応じた量の調整も可能な設計とした。

◇日本食糧新聞の2017年7月28日号の記事を転載しました。