伊藤園が開催する俳句コンテスト「第二十八回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」は、入賞作品2000句を決定した。そして、過去最多の応募となる187万3374句の中から、最高位賞「文部科学大臣賞」に、東京都三鷹市の中学生・宮下青生(あおい)さん(応募時は14歳)の作品「水筒を垂直にして飲んだ夏」を選出した。同句は、作者がサマーキャンプに行った際の飲み物を忘れてきた友人との光景や心情を詠んだ句で「お~いお茶」シリーズのパッケージに掲載され、受賞者にプレゼントされる。

同コンテストは1989年の「お~いお茶」の発売とともにスタートした応募句数日本一の創作俳句コンテストだ。入賞作品の「お~いお茶」パッケージへの掲載や、季語や五・七・五の定型などにとらわれずに、自由な感性で俳句を詠むというユニークさが特徴となる。

今回、過去最多の1万8248句の応募句数となった「英語俳句の部」では、英国在住の日本文化の学習プログラムを取り入れているパブリック・スクール ウィクリフに在学しているグレーシー・スターキーさん(応募当時13歳)を選出し、海外からの外国人応募者として初めての受賞となった。

7月6日、東京都千代田区の帝国ホテルで開催した表彰式で本庄大介社長は「今回は187万句という本当に多くの応募に加え、累計の応募句数が3200万句に達しようとしており、これもひとえに関係各者の皆さまや応募者の方々のおかげと、感謝を申し上げたい。『お~いお茶』の販売本数も累計で300億本、年間では8600万ケースに達するなどのステージに成長することができた。同コンテストの初開催から、また『お~いお茶』発売から、30周年を迎える節目の2年後に向けて、200万句や300万句と応募数が増えていくように、盛り上げていきたい」とあいさつした。

また、同コンテストは、政府が推進する日本文化の魅力を発信するとともに、2020年以降を見据えたレガシー創出のための文化プログラム「beyond2020プログラム」として認証を受けており、「世界のティーカンパニー」を目指す同社は、“お茶の文化”と併せて、日本文化を積極的に発信していく意向だ。

◇日本食糧新聞の2017年7月26日号の記事を転載しました。