卵焼きにライブ感! 客の目の前でアツアツ鉄鍋に卵を流し込む
東京・蒲田の「江戸そば酒場 十割屋 蒲田西口店」は、天ぷらやおでんなどをツマミに、本格十割そばをシメで楽しめる大衆そば酒場。枝豆やポテトサラダといった大衆酒場の定番メニューも揃えているが、ひときわ異彩を放っているのが「鉄板玉子焼き」。見た目はまるで調理途中の卵焼きにも思えるが、本品の真価は客の目の前で卵を焼くという点にある。
注文が入ると鉄鍋を強火でアツアツになるまで空炊きし、そのまま材料とともに客席へ。そして客の卓上で卵を落として作り始める。ジューっという音とともに、湯気と香りが香ばしく広がってシズル感は最高。次第に卵がフワフワと固まっていく様子もライブ感マックスだ。一つ注文が入ると、この様子を見た周りの客から連鎖注文が入ることもしばしばで、波及効果も上々だ。
調理方法は卵を落として全体を2~3度かき混ぜたら完了で、時間にして30秒前後とクイック。正統派のだし巻き卵よりも手間がかからない上に、品質のブレが少ないなどよいことづくめ。
「当初は注文もタッチパネルを使うなど効率重視の営業姿勢でしたが、常連客を増やすべく10月にサービスに注力する方針に転換したことをきっかけに生まれました」と店長の熊木陽子さんは説明するが、客に楽しんでもらいたいという思いこそアイデアの原点となった好例である。
●店舗情報
「江戸そば酒場 十割屋 蒲田西口店」
所在地=東京都大田区西蒲田7-5-6 蒲田西口駅前共同ビル1階
◇外食レストラン新聞2022年3月号の記事を転載しました。
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